次の日。
私はお兄ちゃんの手紙の話を3人にした。


『兄の最後の願いなの。叶えてあげたい』
「でも生きてるとは限らないんでしょ?」
「そうよ。生死が不確かなのに危険だわ」
『だから3人に迷惑はかけられないわ。
 アレクサンドリアに戻る最中探してみる。
 もちろんすぐに会えるとは思うないけど…』
「せめて2人で行けばー」
『だめよ。私なら大丈夫。
 今までも何度も1人で外を歩いた事もあるのよ』
「エリーの言いたいことは分かるけど、今は状況が違うのよ。」
『ニーガンなら大丈夫よ。だから1人で行かせて…?』
「途中まで俺がエリーを送ろう」
「ジーザス」
「すまない。ノックはしたんだが、話が聞こえて…」
「あぁ。いいんだ、気にしないで」
『ジーザス。あなたの提案は嬉しいんだけどー』
「実は少し先に小さな集落があるんだ。
 たまに取り引きをしていた集落なんだが、
 こないだウォーカーの群れに囲まれてしまった。
 群れをなんとかしないと中から出られないんだ」
「それは大変だわ。早くウォーカーを始末しないと」
「ウォーカーを片付けるのを手伝ってくれないか?」
「そういうことなら俺も行こう。人数がいるだろ?」
「あぁ。でもサシャとマギーにはここに残って欲しい。
 俺がいない間ヒルトップを守っていてくれないか?」
「分かったわ。私達に任せてちょうだい」
「エリーもいいだろう?」
『…分かった。その集落までよ』
「ありがとう。助かるよ。」


ジーザスは話を終えると朝食を置いて出ていった。
グレンは私の言葉を聞いて安心した様に笑った。
集落がアレクサンドリアとどれくらいの場所にあるのか
ジーザスは説明してくれなかったけど、遠くはないだろう。
グレンは早くマギーの元に返したいから…


『そういえばグレンは弓は使える?』
「使ったことがないから分からないな」
『じゃあ長めの槍がいいかしら?
 ほら、ヒルトップには銃弾がないから』
「そうだな。明日までに作っておくか…」


朝食を食べると私とグレンは作業に取りかかった。
私は弓矢と日本刀くらいの長さの槍を
グレンは長めの槍を作って明日に備えた。


集落に行って、住民を助ける。
そしてダリルを取り返し、ニーガンを殺す。


私の戦いはまだまだ始まったばかりだ……



( 更新停止 )
2018.10/10
再開予定:未定

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