夏休み15日目

夏休みが始まってから、ペチュニアやリリーと
遊んだり、いつもの場所でセブとリリーと遊んだり
ダンブルドア先生から頂いた本を読んでいたり…
私としてはなかなか充実した夏休みを過ごしている
魔法が使えないのが本当に残念だけど…

そして今日はシリウスが本を持って来てくれる日
でもどうやって来るつもりかしら?


 ピンポーン
「は〜い、あら?どなた?」
「こんにちは。ミセス・エバンズ
 僕はシリウス・ブラックと言います。
 エリーさんはいらっしゃいますか?」
「まぁ!エリーね?少し待ってて」
『ママ〜!すぐ行く〜!!』
「、だそうよ?(笑)」
「(笑) ありがとうございます」


シリウスだ、シリウスだ、シリウスだ!!
本がやって来たわ!!!


「エリー、誰なの?」
『あー、誰でもないわ』
「……私も行く」
『来なくていいわよ、リリー!』
「いいじゃない、別に」
「エリー〜?早くしなさい〜」
『はーい!』


結局、リリーもついてきて下に降りる


『シリウス!本は?』
「開口一番からそれかよ、エリー」
『いいじゃない、楽しみにしてたのよ?』
「ブラック…!」
「よう、エバンズ。おま「リリー!」


シリウスを突き飛ばして出てきたのはポッター


『「ポッター!?」』
「どうしてポッターがここにいるの!?」
「シリウスを連れて来たのさ!僕の箒でひとっ飛び!」
『箒ですって!?見られたらどうするの!?』
「ちっ、ちっ、ちっ。ちゃ〜んとマグル除けもしてあるし
 なんていったって僕には透明マントがあるからね」
『「透明マント?」』
「おい、ジェームズ」
「まぁまぁ、いいじゃないか。二人なら」
「知らねぇぞ」
「なんなの?透明マントって」
「その名の通り、誰の目からも姿を隠せる道具さ!」
『透明薬とは違うの?』
「薬を飲む必要も、姿を隠せる時間制限もない
 便利なマントだよ。はっはっは」


得意気に笑うポッター
確かにそれは羨ましい一品だわ
透明マントがあれば…
色んなことが出来るのに


『そんな便利なマントがあるならいたずらも
 隠れてやれば罰則受けなくて済むのに』
「エリー!」
『あ…今の無し、聞かなかったことにして』
「どっちにしろマントは使えねぇよ」
「マントは一つしかないからね。
 それに見つかるスリルも味わえないだろ?」


パチンとウィンクするポッター
はぁ?相変わらず意味の分からない思考回路ね
頭の中までくるくるぱーなのかしら?


「エリー、今失礼なこと思ったでしょ」
『いいえ、ポッター』
「それより何をしに来たの?」
「忘れるとこだった。約束の品だぜ」
『ありがとう!こんなにたくさんいいの?』
「あぁ、返す時はふくろう便をくれ
 また俺とジェームズで取りに来るから」
「ブラックだけで来なさいよ」
「残念だがマントはジェームズのだ
 それに俺は箒とは相性が悪いのでね」
「それにマグル除けの魔法を使うには
 僕の両親の手助けが必要だろ?」
「…っ、はぁ…分かったわ」


リリーはしぶしぶ頷いた
それからポッターは家に入りたがったけど
リリーに追い返され、シリウスと去って行った


シリウスに貸してもらった鞄を覗く
一番上には封筒…手紙?


〜エリーへ
読む前に注意して欲しい本がある
鞄の中に更に袋がある。その中に
入っている本はそうだな…学校で
いう禁書の棚に置かれるべき本だ
取り扱いには充分気を付けてくれ
呪いの類はないと思う。確かめた

本のタイトルと内容を簡単に記す
次の紙を参考にしてくれ

シリウス〜


あぁ!!なんて素敵なの!
禁書の棚級の本があるなんて!
さすが純血一族のブラック家!
夏休み中に読みきれるだろうか?
いいわ、読みきれなくても学校か
来年の夏休みに読めばいいんだもの!

でもまさかあのシリウスがここまで
優しくしてくれるとは思いもしなかった…
特に何かしてあげてる訳でもないのに…

まぁ、いいわ。感謝しておきましょう


私はすぐにでも本を読みたかったけど
ママとリリーによる質問攻めのせいで
その日は潰れてしまい、眠りについた




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