20

「エリー」
『ん…だりる…?』
「あぁ、起きてくれ」
『早起きだね…朝食を食べる?』
「キャロルが今用意してる。一緒に食べよう」
『うん、そうだね。起こして?』
「……甘えん坊だな」
『今くらい、いいでしょ?』
「あぁ」


ダリルに向かって両手を伸ばすとキスをして
私を抱きしめて起き上がらせてくれた。
ダリルもベッドに座って私を見つめる


『……眠いし、腰痛い…』
「もう一回ヤッとくか?」
『バカ』


顔を真っ赤にしてダリルを軽く叩くと
"全然痛くねぇ"と手を掴んでまた笑った。
なんだか悔しくなってダリルを押し倒してキスをした


『ふんっ、どうだ』
「……終わりか?」
『え?』
「押し倒すなら最後まで責任取れよ…?」
『……えっ』


あっと言う間に景色は反転。
ダリルの下に組み敷かれて、朝から快楽の渦に飲み込まれた。


『……ますます腰痛い…』
「それも生きてる証拠だ」
『なにそれ……』


くすくす笑ってシャワールームに向かった。
なぜかダリルも付いてくる


『……どうして付いてくるの?』
「いいだろ?」
『ダリルも入る?』
「いや、俺はいい」
『そう?すぐ出てくるから待ってて』
「あぁ」


シャワールームに入り手短に体と髪を洗う。
ダリルはトイレの上に座って待っていた。


『アーロンと2人で行くの?』
「あぁ、そうだ」
『……あ。アーロンと2人で写真を撮って欲しい
 ってエリックに頼まれてたんだった!忘れてた!』
「出発前に撮ればいい」
『うん、そうだね。ダリルとアーロンも撮ろう』
「俺はいい」
『だめ。記念すべきお仕事一発目なんだから撮らなきゃ』
「……おい、髪を乾かせ」
『あー、はいはい。分かってまーす』
「エリー、俺がいない間もちゃんと乾かせよ」
『分かってるって。ダリルは私のお母さんなの?』
「せめて親父だろうが」


シャワールームを出て、髪も乾かさず行こうとしたら
例のごとくダリルに止められてしまった。
ダリルに"座れ"と言われ、ドライヤーで乾かしてもらう
優しい手つきで髪を触られるのは気持ちがいい。
しばらくダリルにされるがままだったが、急に風が止まった


「なんだ?止まったぞ?」
『停電かな…?もう乾いたでしょ?』
「あぁ」
『じゃあ朝ご飯食べに行こう』


ダリルの手を握ると手を繋いで下に降りた。
キャロルがご飯を並べている所だった


「ぴったりね。後でみんなも来るわ」
『キャロル、いつもありがとう。美味しそう』
「そう言ってもらえると嬉しいわ」


キャロルのお手伝いをした後、座って待っていた。
少しすると続々とみんながリビングに集まった


「これで全員揃ったかしら?」
「あぁ。今日からダリルがアーロンと遠征に行く。
 彼の無事を祈ってみんなで楽しく朝食を頂こう」
「『いただきます』」


最近、すれ違いがちだったサシャも今日はいた。
ダリルはジュディスにちょっかいをかけて楽しそうだ
カールとリックもそれを見て笑っている。
なんて幸せな時間なんだろう。

穏やかな朝食の時間が過ぎて、ドアが叩かれた


「おはよう、みんな」
『おはよう、アーロン』
「ダリル。準備は出来たか?」
「あぁ、いつでも行ける」
「その前にみんなで写真を撮りましょう!」
「いいね、マギー」
「マギーまでエリーのカメラ病が移ったの?」
『カメラ病って…!』
「いいじゃない。家族の集合写真よ」
「僕がシャッターを押そう」


家の前に全員で並んでアーロンに写真を撮って貰った。
みんな良い笑顔で写っている。
アーロンに2枚撮って貰い、大切にしまった。


『そうだ、アーロン。エリックは?』
「家に居るよ。どうして?」
『エリックとアーロンの写真を撮りたいの。
 出発前に少しだけ時間を貰ってもいい?』
「あぁ、もちろんだよ。ありがとう」


アーロンとエリックの元に向かった


「やぁ、おはよう。エリー」
『おはようエリック。出発前に写真を撮りましょう』
「ありがとう。よろしく頼むよ」
「その写真、僕にもくれるかい?」
『いいわよ。じゃあ3枚撮るわね』


アーロン、エリック、アルバム用に3枚撮影し
その後3人でも撮影をして2人に写真を渡した。


『お互いメッセージを書いて渡すのもいいかも』
「そうしよう。待って、すぐ書くよ」
「うん、僕も書く」
『じゃあ私はダリルの所にいるわね』
「あぁ、ありがとうエリー」
「本当にありがとう」
『どういたしまして』


2人の家を出て、自分達の家に向かう。
ちょうどダリルがバイクに荷物を載せている所だった


『本当に行っちゃうんだね…』
「あぁ、必ず戻る」
『うん。信じてるよ。ダリルは嘘つかないもの』


ダリルは私の頬に手を重ねると優しくキスをした。


「エリー……」
『どうしたの?』
「……いや、なんでもない」
『呼んだだけ?』
「あぁ、そうかもな」
『ふふ。変なダリル』
「そろそろ行こう」
「あぁ」
『気をつけてね。いってらっしゃい』
「あぁ、行ってくる」


ダリルにもう一度キスを送るとダリルはバイクに跨った。
私はダリルが走り出す前に"ちょっとだけ待って"と言うと
急いでアーロンを呼んで、ダリルの横に立って貰った


『2人の初任務の記念よ。笑って』
「おかしくないのに笑えるか」
「いいじゃないか、ダリル」
『うん……イケメンに撮れたよ』


笑顔のアーロンとは対照的なダリルを写真に収める。
バイクとダリルはとても良く似合う。
アーロンは私に笑顔でお礼を言うと車に乗り込んだ。
ダリルのバイクの後ろにアーロンの車が続いて街を出る。
見張り台に急いで登り、2人が見えなくなるまで見つめた

どうかダリルとアーロンが無事に戻って来ます様に……


「グレン、マギー少しいいかしら?」
「えぇ。どうかしたの?」
「少し話があるの。来てちょうだい」
「分かったわ」


ディアナとレジに連れられて2人は家に入って行った。
私は家に戻り、キャロルと朝食の後片付けをした


「エリー、仕事だ」
『どこに行くの?』
「エイデンの運転で倉庫に行く。電力系統の物品調達だ」
『分かった。すぐ用意する』


グレンの言葉に荷物を取りに部屋に戻る。
昨日、ダリルと撮った写真を胸ポケットに入れた


用意の済んだ私がグレン達の元に辿り着くと
ノアがユージーンに銃を渡そうとしていた。


「いらない…」
「持ってろ、自己防衛だ」
「行かない」
「……うそだろ?」
「間違ったブツを持って来たら困る」
「こういう形だ。どのメーカーでもいい。
 どんなブツでも私なら取り付けられるんだ
 電力問題はそれで解決だ」


ノアは黙ってユージーンに銃を差し出した。


『諦めて、ユージーン』
「しかし―」
『大丈夫。守ってあげるから』
「ホリーと何を話してたの?」
「なんで?」
「別に」
「じゃあ内緒だ」
「いいじゃない、教えて」


ノアにじゃれるタラ。
楽しそうな2人を写真に収めた。
お兄ちゃんが笑ってその様子を見ていた


『いつの間に?』
「さっきだよ。見送りに来た」
『ありがとう、カメラ渡しとくね』
「あぁ、エリー、気を付けて行って来い」
『うん。カール達のことよろしくね』
「(頷く)」


お兄ちゃんとハグを交わした。
私達は日本人だけど、こっちのスキンシップに慣れて
兄弟でもハグなんて恥ずかしくなくなった。
生きている内にたくさんハグしておかないとね…


「万全か?」
「救急箱も電話帳も持った。大丈夫だ」
「私は心配性でね。だからここを壁で囲った」
「平気だ。それじゃ、気を付けて」
「私のセリフだ」
「全部積んだな?」
「行くのね」
「あぁ」
「無事に帰って、いつも通り」


グレンとマギーがキスをしてグレンは微笑んだ。
私も車に乗ろうとしたらマギーに呼びとめられた


「エリーも無事に戻って」
『えぇ、もちろん。マギーも気を付けて』
「グレンの事よろしくね」
『任せて』


マギーとハグをして車に向かった。
グレンはディアナ達に向かい合っていた。


「試作の送電網が今まで持ったのが不思議だ」
「行ってきます」
「早く行こうぜ」
「前も言ったけど…ありがとう」
「待った!物資調達隊の写真は?」
「そうね。撮りましょう」


見送りに来てくれていたお兄ちゃんの提案で
全員が車の側に並んで写真を撮った。
エイデンが運転席、ニコラスが助手席、
私達は後ろの座席に乗り込んで扉を閉めた。



「彼女の事教えてよ」
「今日のテーマ曲だ」
 〜あなたは死ぬ〜
「奴らも逃げ出す!」
『ちょっとうるさい』


私とタラはたまらず耳を手で覆った。
グレンは私達を見て笑っていた。



「ここね」
「この倉庫だ」
『結構大きいのね』
「そこから出入りしよう」
「全部のドアを調べてからだ、念の為に」
「正面から出りゃいい」
「ノア、来るわよ」
「おーけー」
「いい腕だ」


ノアがウォーカーの頭を撃ち抜き、エイデンが褒める。
エイデンも人を褒めることがあるんだと少し驚いた


「グレンの言う通り周囲を調べてから策を練ろう」
「ユージーン行くよ」
『私も一緒に行くわ』
「平気か?」
『平気よ、2人は任せて、グレン』
「あぁ、頼んだ」


タラとユージーンと3人で周りを調べる。
目の前からウォーカーが歩み寄り、
タラが脳天にナイフを突き刺して血を払った


「私はここにいるべきではない。
 戦いに慣れてないし、戦う気もない」
「不本意でも役割を果たさなきゃ」
『何か言いたそうね?』
「DCへ導く事で役割は果たした
 あの街はこの世の極楽だろう?」
「たどり着けたのは私達のおかげ」
「私がDCの可能性に言及しなければ向かわなかったろうし
 過酷な長旅にも耐えられなかったはずだ
 それこそが真実であり、これが結果だ」
「まったく…とんだ腰抜けね」
「そうだ。そう言ったろ?」


タラは首を横に振ると先に歩き始めた
私はユージーンの肩を叩いた。


『ユージーン。この世界は戦わなければ勝てないのよ』


歩きだした私にユージーンは黙ってついてきた。
私達の範囲はウォーカーもそれほどおらず
すぐにグレン達と合流出来た。


『そっちはどうだった?』
「正面はだめだ。ウォーカーがうじゃうじゃいる」
『そう。こっちは特に問題無しよ』
「裏口から入ろう」


グレン達と裏口へ向かう。
扉を開けて、ダンダン と音を鳴らしてウォーカーを誘う


「……まだか?」
「もう少し待て…奥にいるかもしれない」
「いるという前提で、慎重にいこう」
「よし、銃を構えろ。エリーとタラは最後尾だ」
「『おーけー』」
「よし、急げ」


銃と懐中電灯を持って前に進む。
私は全員が中に入ったのを確認して扉を閉めた。


「タラ、エリー。そっちへ」
『分かった』


タラと先へ進むが、特に問題は無さそうだ。
前まで進みきった時、フェンスが目に入った。


「閉じ込められてる」
「見えるのか?」
「見えないけど…こっちに来ない」
『来れないのね、フェンスがあるわ』
「よし、行くぞ。気を抜くな」


グレン達と合流し、更に進むとフェンスの目の前に。
ガシャン!と言う音とも共に多数のウォーカーが…
たくさん数がいそう…でもフェンスは持ちこたえそうだ


「大丈夫だ」
「冷静だな」
「慣れてるから」
『用事を早く済ませた方がいいわ』
「あぁ、急ごう」
「探して」


タラがユージーンの顔にライトを向ける
眩しそうに顔を歪めたユージーンが少し可哀想だ


『タラ、ライトを下ろして』
「分かった」
『ユージーン、行くわよ』
「あぁ…」


ユージーンとタラと通路を進む。
するとある箱の前でユージーンが声を上げた。


「あった、これだ」


タラが箱を開けようとするので私がライトで照らした
お目当ての物が箱から出て来て自然と笑顔になった。


「あったわ」
「よくやった」


ブツをバックパックに入れる。
するとグレンとノアが進む気配がした。


「やめろ!!」


グレンの叫び声が聞こえた瞬間、爆発音が響いた



『ん……』
「エリー!無事か!?」
『ぐれん…?わたし…』
「タラが頭から血を出して気絶してる!
 俺が担いで行くからひとりで歩けるか!?」
『えぇ、行ける、行けるわ…』
「よし。こっちだ!」


痛む体を必死に動かしてグレンに続いた。
部屋に入るとニコラスが扉を閉める。
グレンがタラをそっと寝かせ、
ユージーンが様子を見ている。


「エリー、ケガは?」
『わかんない、たぶん大丈夫』
「落ち着いたら見よう。タラはどうだ?」
「頭を撃って血が出ている」
「止血は?」
「救急箱は吹き飛ばされた」
『車にも置いてあるよ』
「危険な状態だ、今すぐ運ぼう」
「誰か助けてくれ…」
『エイデン…?彼はどこ!?』
「ウソだろ…生きてた…」
「まさか生きてるとは…」


グレン達が見た方向を見ると、鉄筋か何かが
体に突き刺さって動けないエイデンの姿が…


「助けなきゃ…!」
「3人は必要だ」
「助ける時間ある?」
「彼はどうせ死ぬ」
「置いてけと?」
『あなた、それでも仲間なの?』
「助けて来い。彼女ならそうする。
 私が彼女を守るから。信じて……」
『私も残ってユージーンの援護を―』
「大丈夫だ!あっちの方が危険だ。」
『……分かった。私も行く』
「照明弾はあるか?」
「あ、あぁ…」
「棚の奥へ撃て。奴らを引きつける
 残りは素手で倒すぞ。行くぞ、いいな?」


グレンのカウントでドアを開き、ニコラスが照明弾を放つ。
エイデンに駆け寄って急いでウォーカーを片付けた


「ノアとエリーはウォーカーを殺してくれ
 ニコラスは俺と。安心しろ、助けてやる
 大丈夫だからな…大声を出すなよ?いいな?」
「あぁ……あぁ…」
「よし、1、2、3…」
「ああぁぁ!!」
「火が消えたぞ…!」
『照明弾はもうないの!?』


ニコラスは返事をしない。
何を考えているのか、虚ろな目をしている。


「もう一度だ!」
「無理だ…」
「諦めるな!君の力が必要なんだ…」
「行くな……」
「分かった、やろう…」
「今だ!」
「んんんん!」
「許してくれ、ごめん…」
「ニコラス!」
「来るぞ!!」
『代わりに私が…!』


ライフルを背中に担いで、グレンとエイデンに向き合う。


「いい、もういいんだ…」
『エイデン!!』
「俺達の方なんだ…前に話したろ?
 パニックに陥り、戦略に従わなかった。
 もういい、もう行ってくれ……」
「グレン!エリー!行くぞ!」


ノアにグレンごと引っ張られて先に進む。
背後からはエイデンの悲痛な叫び声が響いてきた…


「とにかく…ニコラスを引き止めよう」
「あっちだ!」
「おい!1人で行くな!」
『グレン!追って来てる!』
「弾切れだ!」


ニコラスを見つけ後を追うが、ニコラスは1人で先に進み
回転扉を超えて向こう側に行ってしまった。
弾切れになった私達も慌ててニコラスを追って回転扉に入るが
ニコラスが戻って来たせいで閉じ込められてしまった


「撃って抜けだせよ!銃があるだろ?」
「弾がない!」
「何とかしないとここで死ぬぞ!」
『そもそもあんたが1人で逃げるからでしょ!?』
「…何か方法があるはずだ…そうだろ?」


ノアが呟いた時、遠くからクラクションと
エイデンが流していた本日のテーマソングが聞こえてきた。
ユージーンが車に乗って私達を助けに来てくれたのだ。


「おい、こっちだ。捕まえてみろ」
『ユージーン…!』
「こっちだ。こっちへ来い」
「いいぞ、ユージーン」


片側のウォーカーはユージーンに付いて行き
とうとう無人になった。
こちら側から出るしか方法はないだろう


「よし…おい、3人とも!
 ニコラス!!聞け!ドアを固定するんだ!
 ガラスを割る。俺達が先に出て、ライフルを取って来る!」


グレンの合図で私達は必死に扉を固定するが、
どうしてもニコラスの方が開いてしまう。


「ニコラス!いいな?もう一度行くぞ!」
「やめろ!危険だ!割れやしない!」
「割れるさ、俺たちなら出来る」
「信じろ!3つ数えるぞ?1、2…」


グレンが数え終わる前に
ニコラスがドアから無理やり出ようと動き出した。
こちらの扉まで動き、ウォーカーの手が伸びてくる


『グレン!』
「ニコラス!やめろ!」
「ああぁぁ!」
「やめるんだ!おい!」
『ノア!!!』
「放すな……」
「ノア!!!!」


ニコラスが無理やり扉を開けて逃げたせいで
扉から伸びてきたウォーカーの手はノアを捕まえた。
私とグレンが必死にノアを押さえるが、彼はウォーカーの波に
呑み込まれ…そしてガラス越しに私達と目が合った。


「あああぁぁぁ!!!!」
「見るな、見るな、エリー……」
『ノア!ノアー!!!』
「…っ!」


ノアの悲痛な叫び声が響き渡る。
私とグレンは助けることも出来ず、
ガラス越しにノアが食べられていくのを
間近で見ていることしか出来なかった…

グレンは私を左手でしっかりと抱きしめ、
私もグレンにしがみつく。
エイデンとノアの叫び声が耳から離れない。
でも私達は前に進み続けなくちゃいけない…
まだ生きてる仲間を守らなきゃ…


『グレン…行かなきゃ…ユージーンとタラが…』
「あぁ…あぁ、そうだ…行こう……」


グレンと立ち上がり、走り出す。
パニックに陥ったニコラスが2人に何をするか分からない
とにかく急いで2人の元に戻らないと……


『グレン!!あれ!』
「…っ!!」


そこにはニコラスとユージーンが揉めている姿が。
グレンが2人に向かって走り出し、ユージーンを
突き飛ばして運転席に乗り込もうとしている
ニコラスを殴り、気絶させた。


「後ろに積むぞ」
「ノアは…?」
「………」
「エリー…」
『こいつのせいで…ウォーカーに…』


涙声で答えるとユージーンは黙った。
ニコラスを後ろに乗せると、
グレンの運転で車を走らせる。
助手席にはユージーンが乗り、銃を構えてニコラスを警戒している
私はタラの手を握って静かに泣き続けた。





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