19

朝目が覚めるとダリルがまだ気持ちよさそうに寝ていた。
なんだか起こすのがかわいそうでそっとベッドから抜けだす

下に降りると、とても良い匂いがする
キャロルが朝食を作っているみたい


「おはよう、エリー。良く眠れた?」
『おはよう、キャロル。えぇ、ぐっすり』
「良かったわ。ダリルは?」
『まだ寝てる』
「良い事ね。でもそろそろ朝食が出来るわ
 ダリルを起こして連れて来てくれる?』
『うん、分かった』


再び、部屋に戻りベッドに腰掛けた


『ダリル……ダリル、起きて…』
「あ…?」
『ふふ、起きて、ダリル』


声をかけるとだるそうに目を開けたダリル。
手を握ってそっとキスをした。


『朝食の用意が出来るって。キャロルが呼んでる』
「もう少しくらい構わねぇだろ?」
『だめよ。キャロルが待ってる』


ダリルは私の手を引っ張り私をベッドの中に入れると
ぎゅっと抱きしめて額同士をくっ付けた。
なんだか朝から可愛いダリルに自然と笑みがこぼれる。


「なに笑ってるんだよ…」
『ダリルが可愛いと思って?』
「俺が可愛い…?」
『うん、今日のダリルは可愛い』
「なんだそれ…」
『今日も大好きってこと』
「……あぁ…俺もだ…」


ダリルは笑うと私にキスをした。
何度も何度もダリルからのキスが降って来る。
いつの間にかダリルが私の上に覆いかぶさっていて
キスもより濃厚なものに変わっていた。
ダリルの手とキスが下がって来る前に止めなくちゃ…!


『ダリル、下に降りなきゃ』
「待たせとけばいいだろ?」
『またグレンに見られるよ』
「鍵を閉めとけばいい」
『だめ。キャロルに何してたかバレちゃう』
「かまわねぇよ」
『私は構うの!恥ずかしすぎる…』
「恋人同士なら当然のことだろ?
 キャロルだってとっくに分かってる」
『そうだけど、そうじゃないの!
 ほら、いいから早く下に降りよう』
「夜のお楽しみだな」
『はいはい、そうして』


ダリルを起こすと下に降りた。
もう私達以外が揃って朝食を食べていた
みんなと朝の挨拶を交わす。


『お待たせ。お寝坊さんがダダこねて…』
「ふふ、ありがとうエリー」
『わぁ、美味しそう…いただきます』


朝食を食べながらみんなと何気ない会話を交わした。
先程、ダリルを部屋に起こしに行ったこと
こうやってみんなと談笑しながら朝食を食べれること
今まで当たり前だったことが出来ることに
こんなに感謝する日が来るなんて……
この世界になる前の私だったら思わなかったな…
普通の事がとても幸せ。
これからもこの街で、みんなと暮らして生きたい。


「ごちそうさま。俺は街を巡回してくるよ」
「僕も一緒に出るよ」
「友達の所か?」
「うん、そんな感じ」
「エイブラハム?どこか行くの?」
「あぁ、オーディションだ」


朝食を食べるとそれぞれが支度をして
仕事の為に家を出たり、部屋の中で過ごしたり…
私はダリルとポーチに出てダリルがクロスボウを
手入れしているのをぼーっと眺めていた。
するとディアナが私の所にやって来た


「おはよう、エリー。良く眠れた?」
『おはよう、ディアナ。おかげ様でぐっすりよ』
「それは良かった。いま少しいいかしら?」
『どうしたの?』
「昨日、エイデンとニコラスに話を聞いたのだけど
 念の為あなたからも昨日の状況を詳しく教えて欲しいの」
『えぇ、もちろんいいけど…私でいいの?』
「あなたがいいのよ。昨日、あそこにいた限りでは
 あなたが一番、冷静に周りを見ている様に思えたから」
『そんなことは…』
「部屋に来てくれる?」
『えぇ、もちろん。ダリル、行ってくるね』
「あぁ」


ディアナと部屋に向かう途中、ダリルとの事を尋ねられた


「2人はどういう関係なの?」
『あー…恋人よ。彼を愛してるの』
「彼があんなに優しい顔をするなんて…
 一昨日のオーディションからは考えられないわ」
『警戒心が高いの。野生の犬みたいでしょ?』
「そうね」


ディアナは楽しそうに笑ってくれた。
部屋に入ると昨日のオーディション同様
カメラを回すと私の目の前のイスに座った。
"昨日、あなたが見たことを教えて"
そう言ったので包み隠さず全てを話した。


「そう……」
『あの…エイデンは"こっちのやり方がある"と
 そう言ったけど、ウォーカーを鎖で吊るすのが
 アレクサンドリアのやり方なの?今までもずっと?』
「いいえ。そんなことはないわ」
『だったら辞めさせた方がいいと思うんだけど…』
「どうして?」
『意味もないし、あまりに危険だから…』
「どうしてそう思うの?」
『ウォーカーを捕まえて鎖に縛る行為自体が危険なのに
 昨日の様に鎖から抜け出して街に来たらどうするの?
 たまたま外に居る住民に噛みついたら?死ぬのよ…?』
「そうね。でもそうならないかもしれない」
『確かに。ここには壁もあるしね。
 でも昨日のことは回避出来たと思うの。
 エイデンがタラにウォーカーを突き飛ばさなければ
 タラの命が危険に晒されることはなかった。
 ニコラスが口笛を吹かなければウォーカーが
 エイデンに近寄って来る事も無かった。
 そもそも2人がウォーカーを鎖で縛らずに殺していれば
 ニコラスが口笛を吹く事も無かった。
 物事は連鎖して起きるの。
 ウォーカーは見つけたらすぐに殺さなきゃ』
「今までも似た様な事があった?」
『えぇ…何度もあった…
 ある人が殺さなかったウォーカーが仲間を食い殺した。
 ある人が見逃した人間が、仲間を何人も殺した…
 私達はウォーカーの恐ろしさをちゃんと理解してる。
 もちろん人間の恐ろしさもね。』
「そう……ありがとう。参考にさせてもらうわ」
『ディアナ、私は後悔したくないの。
 家族もこの街のみんなも誰ひとり失いたくないの。
 もう…仲間とのお別れは嫌なの。分かって貰える?』
「もちろんよ。あなたの気持ちは分かるわ。
 私もあなたと同じ気持ち。だから手を貸してくれるわね?」
『えぇ、もちろん。私で出来る事なら…』
「ありがとう。今日の夜、貴方達の歓迎パーティをするわ
 家族みんなに来てちょうだい。ごちそうも用意するから」
『えぇ。分かった。お邪魔するわ』


ディアナの部屋を出て家に戻る。
ポーチにダリルの姿はなかった


『ねぇ、ダリルを知らない?』
「さぁ?見てないわ」
「狩りに行くと言ってた」
『お兄ちゃん、帰ってたの?』
「あぁ、今から寝るところだ」
『お疲れ様。何か食べた?』
「キャロルに朝食をもらったよ」
『そう。ゆっくり眠ってね』
「あぁ。ダリルに続いてアーロンも出て行った。
 2人で行動するだろうから安心していいと思う」
『うん、ありがとう』


私の頭を撫でるとお兄ちゃんは部屋に戻った

さて、これからパーティまで何をしよう…
特に仕事も与えられていないし、ダリルもいない…
なんだかひまだなぁ……

そこまで考えてなんだか笑ってしまった。
この世界で"ひまだ"と思える日が来るなんて…
そうだ…こんなに平和ならアルバムを作ろう。
私達家族の写真をいっぱい撮って…
ジュディスが大きくなったら見せるの!

私は家を出て、エリックの元へと向かった。


『エリック。ケガの調子はどう?』
「やぁ、エリー。順調に治ってるよ」
『良かった。お願いがあるんだけど…』
「どうしたの?」
『余ってるカメラはある?』
「あぁ、あの箱の中にチェキがあったはず…」


エリックが指差した棚の箱を持ってくると
中を開けて、チェキを差し出してくれた。


『ありがとう。これ貰ってもいいの?』
「これがフィルムだ。数は少ないけど
 街の撮影用には別のカメラがあるから
 これは自由に使ってくれて構わないよ」
『ありがとう。大切に使わせてもらうね』
「うん、そうしてくれ」
『一枚私と撮らない?街のアルバムを作るの』
「素敵な考えだね。よし、撮ろう」


エリックと一枚チェキを撮る。
少し待つとちゃんと映像が浮かび上がって来た。
フィルムにも問題は無さそうだ。


『ここに名前を書いて…何か一言書く?』
「そうだな……"友達記念日"っと…」
『ふふ、青春っぽい』
「アーロンが戻ってきたら僕と2人で撮ってくれる?」
『もちろん。何枚でも』
「ありがとう」
『近くにフィルムが置いてそうな店はある?』
「あぁ。南に森を抜けてすぐの所にあるよ」
『何のお店?』
「お土産屋さんだ。確かチェキや使い捨てカメラが
 そこに置いてあったと思うからフィルムもあると思う」
『おーけー!ちょっと行ってくるね』
「誰かと一緒に行った方がいい。気を付けて」
『うん、ありがとう』


オリビアに銃を貰いに行くとサシャがいた。
どうやら銃を持って外へ出かける所らしい


『どこに行くの?』
「目的地があるわけじゃない」
『じゃあ私と一緒に来ない?
 森を南に抜けた所にあるお店に行くの』
「いいけど…何しに行くの?」
『カメラとか使えそうな物がないか見に行くの
 チェキを貰ったからフィルムがあれば最高ね』
「そんなものを持って帰ってどうするつもり?」
『アルバムを作るのよ。家族みんなの思い出を残すの』
「……そんなことして意味がある?」
『どうして意味がないと思うの?』
「無駄よ……」
『何年後かに"あの頃は若かったね"なんて
 みんなで写真を見返すのも楽しいと思うけど?』


そう言うとサシャは黙った。
私はオリビアから銃と弾を受け取った。


『どうする?一緒に行く?』
「えぇ、行くわ」


サシャと森の中を歩く。
ウォーカーと遭遇してもサシャがいれば安心。
こちらに気付いていないウォーカーの頭まで
撃ち抜いた時はちょっと驚いてしまったけど…


「ここ?」
『たぶん…』

ドンドン

『お客様が中にいるみたい』
「そんなに数は多くない。殺しましょう」
『ナイフでやろう。弾は節約した方がいい』
「分かった」


サシャがナイフを構え、私がドアを少しだけ開けて
大きな石でこれ以上ドアが開かない様に押さえた。
ドアの隙間からウォーカーが出てくるのを
森の手前まで引き寄せてから殺した。


『中に入りましょう。必要な物は全部頂こう』


サシャと中に入る。
可愛いアクセサリーやポストカード
置き物がたくさん置いてある。
カウンターの奥には銃と弾、カメラもあった


『そっちは何かある?』
「食料と飲み物。サイダーもある」
『最高ね。子供たちが喜ぶ』
「そっちは?」
『銃と弾、ナイフに防犯カラーボール』
「なかなか良い品揃えね」


その他にもチェキのフィルムもカメラも
お土産用のお菓子やおもちゃも全てバックパックに入れた。


「奥にまだ部屋があるみたい」
『……物音がしない?』
「……ウォーカーね」
『奥は何だと思う?』
「店主の居住スペースかも。
 あまり広くはなさそうだけど…」
『じゃあ薬がある?』
「かもね。見てみれば分かる」
『分かった…行こう…』


サシャがドアを開けて中に入る。
ウォーカーは天井からぶら下がっていた
……自殺したのだろう…
思わず言葉を失う。


「とんだ腰抜けね」
『サシャ。物資だけ捜して行こう』


サシャの言った通り狭いこの部屋には
救急箱と遺書、漫画くらいしかなかった。


『行きましょう』
「待って、こいつを殺さないと」
『どうせ動けない。ほっときましょう』
「ウォーカーは全員殺す」


サシャはそう言うと銃で頭を撃ち抜いた。
辺りに血が飛び散るが、運良くかからなかった
サシャが無言で出て行くので付いて行った
そして街のゲートを開けてもらうまでお互い無言だった


『中に入らないの?』
「もう少しだけ外に居るわ」
『そう……』
「サシャ、ディアナが呼んでる」
「……分かった」


サシャは街に戻りディアナの所へ向かった。
私はそっとお兄ちゃんの部屋に入ると
ベッドで眠っているお兄ちゃんの横に寝転んで
チェキで写真を撮った。
いい感じで寝ているお兄ちゃんと笑ってる私が映った


『ふふ……』
<なに笑ってるんだ?>
<起こしてごめん。見て>
<はは、俺だ>
<いたずら写真。小さい時によく撮ったよね>
<あぁ、そうだったな。母さんがいたずら好きだった>
<2人は無事かな…?>
<きっと無事だ…父さんが強いだろ?>
<そうだね……>


お兄ちゃんは私の頭を撫でてくれた。


<それで?これはどうした?>
<エリックにもらったの。街のアルバムを作ろうと思って>
<そうか。それは良いことだ。もう一枚撮ろう>
<うん>


今度は笑顔でピースを撮った。
2枚共に名前と一言を書いてカードケースに入れた
さっきの店にアルバムは置いてなかった…


<アルバムがあったら移し替える予定よ>
<どこかで見つけたら持って帰ろう>
<うん、そうする。起こしてごめんね>
<あぁ、おやすみ>
<おやすみ>


お兄ちゃんの部屋を出て、下に降り
料理をしているキャロルの写真を撮る。


「何?写真を撮ったの?」
『そうよ。家族のアルバムを作るの』
「恥ずかしいわ」
『素敵な写真が撮れたわよ。ほら』


キャロルに見せ、名前と一言を書いて
またカードケースの中に入れた。
そこにミショーンとカールが戻って来たので
同じ説明をして4人で写真を撮った。
4人だとチェキには名前しか書けない。
アルバムを作る時に紙に思い出を書く事にしよう。


『チェキは一台ずつそれぞれの家に置いて
 これは持ち歩き用よ。フィルムはここね』
「勝手に撮っていいの?」
『もちろん。むしろ撮って欲しい』
「何?何を撮るって?」
『グレン、チェキよ!一緒に撮ろう!』
「懐かしいな…一度マギーの寝顔を撮って怒られた」
『知ってる(笑)ほら、こっち見て』


グレンと笑顔で写真を撮る。
現像されたのを見るとグレンはカメラではなく
私の方を見ていて、顔が半分しか映っていない


『ちょっと、グレン!向きが違う!』
「"こっち見て"って言ったろ?」
『カメラの事!』


写真を持って笑っているとシャッター音が鳴った
ミショーンが私とグレンにカメラを向けていた


「良い笑顔の写真が撮れたよ」


それからまたみんなで写真を撮ったり
街の人やディアナの家族写真を撮影した。
今日1日で外に出ている人以外は1枚は撮れた
なんだか街のアルバム作りは順調だ。

日が暮れて、パーティに向かう準備を行う。
ダリルとアーロンはまだ帰って来ていない…


「エリー、行かないの?」
『ダリルを見なかった?まだ帰ってきてないの…』
「少し前にアーロンといるのを見たわ」
『そう……』
「一緒にパーティに行こう。ダリルは平気だ」
「アーロンと一緒だもの」
『そうね…分かった……』


グレンとマギーとパーティへ向かう。
もちろんチェキも忘れずに持ってきた。
中に入るとノアが沈んだ顔で端に立っていた


「大丈夫か?」
「あぁ…でも…落ち着かない…」
『私もよ、ノア』
「帰るよ」
「だめだ、逃がさない。一緒にいろ」
「私達がいる。家族よ」
『4人でいれば平気よ。でしょ?』
「あぁ…」
「行こう」


リックがディアナ達と話しているのが見える。
たくさんの人が話しかけてくれて写真を撮ったり
ごちそうを食べたり、お酒を少し飲んだりしたけど…
なんだかこの空間が夢のように思えて変な気分だった

パーティの最後にはディアナとリックからの挨拶があり
みんなの乾杯でお開きとなった。


『ディアナ、お願いがあるんだけど…』
「どうしたの?エリー」
『ダリルにも少し料理とお酒を貰ってもいい?』
「もちろんよ。写真のお礼に持って行って」
『ありがとう。アルバムが完成したら見せるわ』
「えぇ、とても楽しみにしてるわ」


ディアナの家を出るとアーロンの家から
ダリルが出てきたのが見えて駆け寄った。


『ダリル!!』
「どうした?」
『ずっと姿が見えなかったら…ご飯は?』
「アーロンの家で食べた」
『そう…後で見せたい物があるの』
「俺も話がある」
『じゃあ家に戻りましょう』


ダリルが持っていたバスケットを持ってくれたので
空いている手を握って家に歩き出した。
部屋に入り、お酒を渡して写真とチェキを見せた


『見て、みんなの写真を撮ったの。
 街の想いでをアルバムにして残そうと思って…
 ジュディスの成長日記にもなると思わない?』
「あぁ、みんな良い顔してる」
『ダリルとの写真も欲しいの。撮ってくれる?』
「俺は……」
『お願い。いいでしょ?物資調達の時に持って行くの』
「……分かった」


ダリルにくっつきチェキを向ける。
シャッターを押した瞬間、頬にキスをされた
びっくりしてダリルを見ると悪戯っ子の様に笑っていた


『これじゃ顔が写らないじゃない』
「一枚くらい、いいだろ?」


現像された写真には笑顔の私にキスをするダリル
長い髪のせいでダリルの顔はほとんど写っていない


「これは俺が貰った」
『じゃあ今度はちゃんと写ってよね』


今度こそダリルと写真を撮った。
2人が寄り添っている写真を撮った後、
今度は私がダリルの頬にキスをしている写真も撮った


『こっちはアルバム用、キスの方は私用ね』
「あぁ、満足か?」
『えぇ、すっごく満足よ。でもまた撮らせてね』


ダリルは肩をすくめただけで何も答えなかった


『それで?ダリルの話って何?』
「アーロンに一緒にスカウトをやらないかと誘われた」
『エリックの代わりにスカウトを…?』
「あぁ、明日アーロンが出発する時に返事をくれと」
『そう…スカウトをやるとなると…
 アーロンみたいにずっと外にいるんでしょ?』
「そうなるだろうな。あまり帰って来れなくなる」
『ダリルはどう思ってるの…?』
「……ここなら安全だ。アーロンも良い奴だし…
 他にも俺達の様な人間が外に居るかもしれない」
『私も一緒に行きたい…ダリルだけで行かせたくない…』
「アーロンがいる。賢いし、銃の腕もいい。
 エリーは調達の仕事があるだろう?
 ここにいてみんなと自分の身を守るんだ」
『でも……』
「大丈夫だ。俺を信じろ。必ず帰る」
『……分かった…絶対に生きて帰って来て…』
「あぁ、絶対だ」


ダリルの真剣な瞳を見つめた後
強く抱きしめるとダリルも抱きしめ返してくれた。
そしてゆっくりと私を押し倒し、キスをした。
お互いの体温と存在を確認するかの様に
私達はお互いを求め合った。




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