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そしてあっと言う間の学期末テスト
リリーと私は万全の準備で臨んだ


「あぁ、今日が結果発表ね…」
『リリー、あんなに頑張ったんだもの!
 私達きっと良い点数を取れてるわ、ね?』
「ふふ、そうね?エリーの成績が楽しみだわ」
『やめてよ、リリー(笑)』


正直、私も暗記系の科目は自信がある
瞬間記憶能力があるから。
ただ問題は実技がある科目…
変身学や、闇の魔術に対する防衛術はもう完璧!
好きだし、得意だから何回も練習したし。
ただ問題は魔法薬学…
私にはリリーの様な才能はない。


「エリー、あそこに張り出されているわ」
『人が多くて見えない…』
「エリー!!!」
「ルーピンだわ」
「君って、本当に凄いんだね!」
『何?何のこと?』
「君、断トツで一位だよ!!」
『本当っ!?』
「エリー、お前には感心した
 ただの勉強好きじゃなかったんだな」
『ありがとう、シリウス
 さぞかし難しい本を貸してくれるんでしょうね?』
「あぁ、期待しとけよ」
「まさか君に負けるとはね…」
「ジェームズは二番手だ」
「一位を狙ってたのに!!!」
『ポッター…あなた…勉強してたの?いつ?』
「失礼だな、エリー。僕だって勉強くらいしてるさ」
「気安くエリーの名前を呼ばないで、ポッター」
「リリー!君も素晴らしい成績だったよ!」
「目障りなのよ!!」
「ぐはっ、!」
「行きましょう、エリー」
『え、えぇ…お気の毒に、ポッター』


ポッターも少しは懲りればいいのに。
ここ一年でリリーのポッターに対する扱いが
どんどんひどくなってる気がするわ(笑)


「見て!エリー!あなた本当に天才よ!
 ほとんどの科目で一位を取ってる!!」


興奮したリリーの声
確かに私は魔法薬学と薬草学と飛行訓練以外の科目を
見事、一位で通過していた。
まぁ…ほとんど瞬間記憶能力のおかげね

飛行訓練の一位はポッター
そして魔法薬学と薬草学の一位はリリー


私達双子で飛行訓練以外の科目を網羅しちゃったわ(笑)


私達はすぐに両親に手紙を書き、みんなから祝福を受けた
そして私はリリーと別れてダンブルドア校長の元へ

ガーゴイルの前で気付いた
私…暗号を知らないわ!
どうしよう、そう考えていたら
ガーゴイルが勝手に動き出した

……え、なんてラッキーなの?
乗っちゃえ!(笑)


 コンコン、
「どうぞ」
『こんにちは、ダンブルドア先生』
「来るのは分かっておったよ、エリー
 まずは学年一位おめでとう」


あぁ、ガーゴイルを動かしてくれたのは
先生だったのね、なるほど(笑)


『ありがとうございます、先生』
「ところでわしに何か用かな?」
『お願いがあります。』
「ほぉ、なんだね?」
『禁書の棚の本を読ませて下さい』
「…理由は何かね?」
『もっと力が必要です、先生』
「エリー。焦るでない。まだ君は若い。
 今は楽しい学生生活を楽しんではどうかの?」
『でも…こうしてる間にも闇の魔術は迫り
 友達だってひとりで苦しんでいるんです』
「では君に特別な本を一冊だけあげよう」
『一冊、ですか?』
「そうじゃ。当分はこれで我慢するのじゃ、いいね?」
『分かりました…』


ダンブルドア先生は「大事な人を死から守る」という
とっても重要そうな本をくれた
これはこれで良い本をもらえたと思う
リリーにも貸してあげよう、セブにも!


ダンブルドア先生にお礼を言って寮に戻った
リリーに本を自慢して帰る準備をした


『リリー、私の後に読んでね?きっとためになるわ!
 最近…闇の魔術が往来してるし…ね?』
「えぇ、そうね。そうするわ」


楽しい一年生も終わり、いよいよ夏休みだ






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