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『「セブ!」』


誕生日から一週間後
やっとセブに会うことが出来た


『素敵なプレゼントをありがとう』
「とても大切に使っているわ」
「あぁ、それは良かった…」
『私たちのプレゼントも使ってくれてるのね?』
「とても重宝している、ありがとう」


私たちの誕生日の少し前にセブの誕生日があった
もちろんプレゼントと手紙を送っておいた
セブはいつも重い本をたくさん運んでいるから
中身をいくらでも入れれて、重さを感じない鞄を
リリーと共にプレゼントした。
呪文をかけるのにとても苦労したけど(笑)


『私は図書室に行くわ。セブとリリーは?』
「僕は今、行っていたところだ」
「私は…」
『じゃあたまには二人で話せば?』
「そうね、セブがいいならそうするわ」
「もちろんいいが…」
『じゃあまたあとでね?』


二人にウィンクして立ち去る
ふふ、少しは手助け出来たかしら?
セブ、頑張ってね!ふふ


そして図書室へ…
そろそろ普通の所に置いてあるアニメーガスの本は
読み終わってしまう…どうしようかしら…?
禁書棚にある物は先生のサインがいるし…
どうすればいいのかしら?


とりあえず…人狼に関する本を読もうかしら
教科書は読んだ、あの物語も…
次は人狼の歴史、事件を読み進めて行った


それでも飽き足らず結局、様々な呪いと
その呪いを解く方法が書かれている本を読み
今、脱人狼薬が開発されつつあることを知った
それでもまだまだ時間はかかりそうだ…
差別という壁が邪魔をしている

……とにかく、リーマスが自分を傷つけないためには
仲間の狼を連れてくるか、アニメーガスになるか
いっそのこと眠らせてしまうか…今のところは
これくらいしか思いつかなかった…
(夢で見た気絶させるという案は却下ね。)

とりあえず四年生で習う予定の変身学と
闇の魔術に対する防衛術の教科書を借りて
この日は図書室をあとにした…

もう三年生までの授業はすべて頭に入っている
魔法薬学と薬草学だけは実際に実技しないと
どうにもならないのが玉にきずだが……


それでも私はどんどん力をつけていこう
最悪の結末にならないためにも…
なぜだか分からないけど、ずっとずっと
心の中がザワつく夜がある…


それが名前も言ってはいけないあの人が
活発に活動している日だと知るのはまだまだ
何年もあとの話だ………







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