クリスマス休暇を利用して
私とリリーは家に帰ってきていた。
両親が出迎えてくれ、ペチュニアも
今回は一緒にお迎えに来てくれた。
ペチュニアにお土産を渡すと"いらない"と
言われたけど、無理やり持たせると
受け取ってくれたようで少し安心した

そしてクリスマス当日…
いつも早起きなリリーは今日は特別早起きだった


「エリー!エリーったら早く起きて!」
『まだ眠いよリリー……』
「プレゼントがたくさん届いてるわよ!」
『んぅ…後でいいぃ…』
「あなたそれでも私の双子なのっ!?」
『あぁっ!!布団を返してリリー!!!』
「だめよ、一緒にプレゼントを見に行きましょう」


こうなったリリーは止められない。
しぶしぶ起きて下に降りてる。


「おはようエリー。リリーに起こされたのね?」
『おはようママ。そうよ、私はまだまだ眠いのに
 リリーったら……布団を取られて叩き起こされたわ』
「ふふ、たくさんのプレゼントが届いているわよ」


プレゼントを見ると確かにたくさん届いていた
もちろんリリーによって私とリリーの分は仕分け済みだ。
……私、あんなに送ってないんだけど…


「早く開けましょうよ、エリー!」
『そうね、えっと…たくさんあって迷っちゃうな…』


最初に開けたのはパパとママから。
リリーとお揃いの杖をさすホルダーだった。
私から2人にはお揃いのマグカップをあげた。
魔法がかかっていて、飲み物や温度によって
色や模様が変わる仕様でとても綺麗なやつ。


次にリリーから。
可愛いピアスが入っていた。
リリーからは黄緑色のピアスで簡単な保護呪文が
かけられているらしく、私はすぐにつけた。
私からリリーへはピンク色のピアスで
簡単な保護呪文プラス反撃呪文をかけておいた。
悪戯されたらその威力のまま相手に返すというもの。
一度試したら成功したから大丈夫よ、というと
リリーもその場でピアスをつけてくれた。
お互いのクリスマスプレゼントが
保護呪文のかかっているピアスだなんて…
さすが私たち双子だわ(笑)


次はセブから。
可愛いブックカバーとしおりをもらった。
私からは"魔法における最近の進歩に関する研究"
という本をあげた。魔法薬学が好きなセブには
きっと理解できるだろう…
(実は前に買ったのだが、理解不能だった)


次にリーマスから。
たくさんの紅茶の葉が入ったセットをもらった。
私がこないだ紅茶が好きだと話したからだろうか?
可愛いマカロンも入っていて、今日のおやつは
これだな〜と顔が綻んだ。
私からは定期的に体調が悪くなるリーマスを
少しでも和らげるようにと、簡単な治癒呪文を
かけたブレスレットをプレゼントした。
これは試すことが出来なかったから、未完成だ。
ということをリーマスに伝えるのを忘れずに…


次に驚いたことにシリウスから来ていた。
単調なカードに、メッセージと招待状。
そして可愛いブローチまで……
私は彼に何も送ってないので、急いで用意していた。
予備のカードに返事とお礼、そして箒型羽ペンを
ふくろうに届けてもらった。
リリーのプレゼントとクッキーも一緒に…


さらに驚いたのはスラグホーン先生から
プレゼントが届いていたということ。
私とリリーは先生方にクッキーを焼いて
送っておいたのでそのお礼だろうか?
バタービールの詰め合わせが届いていた。


そして私は思った……
ふくろう便ってなんて便利なのかしらと。
住所を知らずとも、名前が分かればふくろうは
荷物をその人のもとへ届けてくれるから。
どうやってふくろう達は道や場所を把握してるか
なんて分からないけれど……


なんとあのジェームズ・ポッターからも
大きなプレゼントとリリーへの愛を語る
なんとも迷惑な手紙が届いたのだ。
リリーへの愛と私への執拗なまでの願望を
語られた手紙はリリーがすぐに燃やしてしまった。
ちなみにプレゼントは可愛らしいテディベア
だったため、二人の部屋に飾ってある。
プレゼントをもらったからにはお礼を…と
余っていたクッキーとカードを送った。


他にも名前がない人、名前はあるんだけど
誰だか分からない人、同室の子、先輩からと
様々なプレゼントとカードをもらったが
その紹介はまた今度にしよう…^^


今年は久しぶりの家族水入らず
みんなでクリスマスパーティーを
夜遅く、心ゆくまで楽しんだ。
ペチュニアも笑顔だったから凄く安心した。



「もう行くのね、エリー…リリー」
『えぇ、次に会えるのは来年ね?』
「ペチュニア、またお土産買ってくるわね?」
「体には気を付けて」
『「いってきます」』


楽しかった休暇なんてあっという間で…
私たちはまたホグワーツ特急へと乗り込んだ。


特急の中で途中からリリーが寝てしまったので
セブがクリスマスの後、新たにくれた
"予知不能を予知する――ショックから身を護る"
という本を読んで時間をつぶした。



『リリー、起きて。ホグワーツよ』
「あぁ…エリー…私…寝ちゃってたのね…」
『おかげで本を読み進めれたわ』
「あら、もっと早く寝れば良かった?」
『ふふ、やぁね、リリーったら(笑)』
「行きましょう、晩ご飯が楽しみだわ」


リリーと大広間へ向かう。
その時、ぞわぞわっと悪寒がした。
それはリリーも同じようで二人で顔を見合わせた瞬間
「愛しのリリー!!!!」という声と共にポッターが
上から、そうまさに真上から降ってきたのだ。
そしてリリーの横に着地すると抱き着こうとする。

なんなの、ポッター
どこから現れるのよ…
心臓が止まるくらい驚いたわ…


「ちょっ、離れなさい!!」


突然のことで反応が遅れたリリー。
ポッターにガッチリキープされていたが
肘でお腹を攻撃し、なんとか逃れたようだ。


「久しぶりのリリーも、強いね…
 これが愛の鉄拳ってやつかな!?!?」
『ポッター…あなた…病院へ行くべきよ』
「あぁ、エリー!我が姉上よ!」
『誰が姉よ!やめなさい、気持ち悪い!』
「いいじゃないか、将来そうなるんだから」
『「ありえないわ!!」』
「相変わらず息ぴったりだね」
『リーマス!』
「やぁ、エリー。エバンズ」
『リーマス、素敵なプレゼントをありがとう。
 さっそくその日のおやつに出したのよ、私』
「嬉しいよ。エリーこそ素晴らしいプレゼント
 ありがとう…エリーにもらったこれを付けると
 少し気分が楽になるんだ。成功だね」


そう言ってリーマスが笑うから安心した。
その後リーマスはリリーにもお礼を言い、
リリーもお礼を言っていた。


『そういえばコンパートメントで会わなかったね?』
「探したんだけど、僕ギリギリに来たから
 二人を見つけることは出来なかったよ」
『そう…残念だったわ』
「僕ならリリーを一番に見つけるのに!」
「うるさいのよ、ポッター!!!」
「相変わらずうるせぇな」
「相変わらずお寝坊だね、シリウス」
『あ、シリウス。まさかシリウスから
 プレゼント来るとは思わなかったわ…
 ありがとう、素敵なブローチと招待状。』
「招待状だって…!?」
『えぇ、それがどうかした?』
「シリウス…二人をパーティーに招待したのか?」
「来ないって分かってたからな」
「来たらどうするのさ!君の家のパーティーは正直
 まともじゃないんだから!二人がマグル生まれだと
 バレたら大変なことになるじゃないか!!!
 僕のリリーに危険な目にはあわせ」
「誰があなたのリリーよ!」
『リリーのパンチは今日も絶好調だねぇ』
「エリーのパンチもあれくらいの威力なの?」
『まさか。私がパンチしたらジェームズ死ぬわ』
「それはどういう……」
『さあ?(笑)』
「聞かないでおくよ…」
「行くわよエリー!もう顔も見たくないわ!」
『はいはい、またね〜』


私とリリーは大広間に入り、夕食を食べた。
その後、プレゼントをもらった人たちと
お礼を言い合い、その日はすぐ寝た





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