――厨に着くとそこには――夫婦の2人が仲良く食べさせ合いっこしているところでした。

…うわ、これどう反応したらいいか困る。

佐助さんから降りた私は早く自分の役目を果たすために2人に駆け寄った。

…だってこんなに仲の良い2人なんだもの。

剣呑な空気はなるべく早く終わらせたいじゃないか。

私達が現れた瞬間、2人は佐助さんと小太郎君の出す殺気を感じたのか、各々武器を構えた。


「いつの間にここまで来られたのですか!?犬千代様、お助けいたします!」

「うむ、まつ!早く終わらせて飯の続きにするぞ!」


…本当にお食事の途中、申し訳ございませんでした。

申し訳なさ一杯の胸の内を抱きつつ、せめて早く終わらせるために目を瞑り、2人の方へ突っ込んだ。

その瞬間――熱いものが腕に走った。

…いや、熱いものじゃない。痛みだ。

眼を開けた途端、自分の腕から流れる鮮やかな血が視界に入る――



 私の意識が保ったのはそこまでだった――



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bkm
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