戦国無双短編 | ナノ
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「敵将、討ち取ったぜ!」


昨日、元親が新しく迎えた武将紅蓮は強い。

男にしては背が小さく、顔も綺麗だ。

だが…


「どったの元親さま?」


大量に返り血を浴び、戦場を奔走するその姿は死神のようだ。


「…何もない」

「?そっか」


紅蓮は槍を手に、またも敵を倒して行く。


そんな時、敵本陣に白旗が掲げられた。



















「つまんねーの…」


帰陣して、自室に寝転んだ紅蓮はつまらなさそうな顔をしていた。


「…あの、紅蓮様」

「んぁ?」


静かに襖を開け、女中は紅蓮に頭を下げた。


「元親様がお呼びです」

「わーった」







めんどくせぇ…


ただ、そうとしか思えなかった―――――


















「元親さま〜」

「…入れ」

「失礼しまーす」


紅蓮のこれは結構無礼な態度なのだが、大して気にしていないのか、元親は何も言わない。


「…故度の戦、ご苦労」

「…あぁ……」


欠伸をし、元親の言葉に相槌をうつ紅蓮。


「っつか、おもいっきし寝巻きっすか」

「夜だからな」

「で、何故布団が二枚?寝癖でも悪いんですか?」

「いや、俺は一枚で十分」

「じゃあ何故?」

「お前の分だ」









――――間













「Σな、なななんっ!?」

「お前は面白いからな」


元親は紅蓮を布団に転がした。


「……眠い」

「待て、そっちは俺の…」


モゾモゾと動く紅蓮を止めようと、元親は手を伸ばした。



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