戦国無双短編 | ナノ
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -
a





「ああっ…ん…」

「お前を愛そう、凄絶に…」


紅蓮は小さい頃、元親に拾われた。

一回りほど、歳の離れた元親と紅蓮は、毎晩身体を重ねた。



「もう、むりで…っあああ!」

「イけ…」


律動が激しくなり、一気に貫かれて二人は果てた。


ぐったりとなった紅蓮を抱き寄せ、元親は囁いた。


「ゆっくり休め」

「はい、元親さま…」





ああ、私は一生この人から離れられない―――
























「紅蓮様?」


朝食の時間になっても、一向に起きてこない紅蓮に、広間にいた皆はざわつく。


「俺が行こう」

元親は立ち上がった。



















「紅蓮」

「も、元親さま!?」

上半身を起こすでもなく、紅蓮は目を見張るだけ。

声も力強さが感じられない。


「どうした」

「なんだか、だるくて…」


辛そうな表情の紅蓮の額に手を当てる。


「…少し熱い。休め」


元親が一言そう言うと、紅蓮は微笑んだ。


紅蓮の頭を撫で、元親は女中に流動食を頼む。


なんだか幸せな気分になり、紅蓮は頬が緩んでしまう。


「どうした」

「…いえ、少し」


元親も微笑みながら、紅蓮を抱き寄せる。


「元親様」

「置いておけ」


しばらくして、女中が流動食を持ってきた。


「食えるか」

「恐らく…」


すると、元親は蓮華で掬い、紅蓮の口元まで持って行った。


「あ、あの…?」

「食わせてやる」


紅蓮は体温が更に上がった気がした。






.

[] | []