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にばん



「元就くん、ありがとう」

「礼など要らぬ。早う始めよ」

「……………」


な、ええええっ!?
何この子、すんごい偉そう!
しかも私がせっかく微笑んであげたのに(何様)ニコリともせずに命令!?

…ま、まぁ、こんな子もいるってことだよね、世界は広いっ!

…何か無理矢理だとか思ったらオシマイだ、うん。


気を取り直して私は出席簿を開いた。


「じゃー出席を取るから名前を呼ばれたら返事をして…」

「誰が欠けておるかは見ればすぐに分かろう。いちいち手間を掛けずともよい」

「そ、そうだね…」

ちょ、元就くん何様?え、キミは女王さまなの?

とりあえず私は教室を見渡し、空席を一カ所見つけた。

「えっと…伊達政宗くん?欠席の連絡はなかったから遅刻かな…」


バタバタバタ…


「Hey!ギリギリsafeだ」


息を切らしながら、片目のやけに整った顔立ちの男の子が入ってきた。おそらく彼が政宗くんだろう。


「セーフじゃありません。もうチャイムは鳴りました。後でちゃんと遅刻届けを書いてね政宗くん」

「Shit!」


悔しそうにそう呟き、政宗くんは席についた。よし、これで全員そろったね。


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