×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -
せかんど


仕事を終わらせた曹丕は、三成を連れて繁華街に出ていた。

夕方になってしまった。

思った以上に仕事が長引き、三成を待たせてしまった。


だから夕食を摂るため、曹丕は行きつけの居酒屋に足を運んだ。



メニューを見て、二人は同じ物を頼んだ。

これは全くの偶然。

たまたま同じものを食べたいと言ったのだ。


そして曹丕が酒を二人分頼もうとし、三成が憤慨して臍を曲げる。

怒った姿も可愛く思え、曹丕は三成の頬に口付けた。

すると慌てて頬を押さえ、睨んでくる。

ここが居酒屋だと忘れているようで。


それをたまたま目撃した店の店主が、慌てて視線を反らしたのだった。







腹ごしらえをし、店を出る。


「今日は帰るか?」


そう尋ねると、三成が顔を背けたまま、曹丕にとって嬉しい事を口に出した。


「…そこへ行く」


三成が指差したのは、ホテル。

曹丕が三成に視線を戻すと、上目遣いに睨まれながら

「責任を取れ」


そう言われた。



つまるところ、三成も健全な男なので、熱が収まっていなかったらしい。

それは曹丕にも言える事なのだが。


自分と同じなのだと分かり、曹丕は三成の手を取ってさっそうとホテルへ足を踏み入れた。


部屋を取る時、受付に奇異の目で見られたのは言うまでもない。



.

[*前] | [次#]

戻る