third 「っあ、や…やめ…」 「と言うわりには、ココは起っているが?」 止めるよう懇願する三成を愛撫しながら、耳元で囁く。 今は椅子に座った曹丕の膝に三成が乗っている、といった状態だ。 理性とは裏腹に、三成自身は素直に反応をする。 プライドの高い三成にとって、羞恥以外の何者でもない。 ましてや同性である。 「っやめ、そ…ひぃ」 涙目で懸命に抵抗する三成を、デスクに俯せる。 「な、何を…」 「ふっ。分からぬか?」 曹丕はニヤリと意地の悪い笑みを浮かべ、ゆったりと三成の蕾を指で撫でる。 瞬間ピクリと反応が返ってきた。 若干青ざめた様子で、三成は拳を握り締める。 まだ何も知らない無垢なそこに、曹丕は指を侵入させた。 「ひぁ…っ」 顔を伏せ、必死に声を抑える彼の耳元に唇を寄せる。 「悦いか…?」 そして軽く舐める。 舌の生暖かい感触に、三成がまた反応を示してみせる。 何故こうも可愛らしいのか。 それまで蕾を刺激していた指を抜き、素早く自身を押し入れた。 「う、ぐっ………」 初めてであるのを証明するかのように、結合部から血が流れる。 やはり性急すぎたと曹丕が後悔するも遅し。 そのままピクリとも動かなくなった三成に、罪悪感が込み上げる。 「…三成?」 伏せられたままの顔を覗き込もうとして───止めた。 身体が微かに奮え、少々荒い呼吸。 何かに耐えるよう、ぐぐもったうめき声。 「……すまない」 後ろから抱きしめ、首筋に顔を埋める。 抱きしめるため、回した腕に時々透き通った軟らかい硝子玉が零れる。 泣かせてしまった。 欲に駆られ、答えも聞かずに無理矢理押し倒し。 あろうことか、初めてを奪い怖がらせた。 いつも無表情の曹丕が、らしくもなく顔を──微かにだが歪めた。 . 戻る |