×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -
third


「っあ、や…やめ…」

「と言うわりには、ココは起っているが?」


止めるよう懇願する三成を愛撫しながら、耳元で囁く。

今は椅子に座った曹丕の膝に三成が乗っている、といった状態だ。


理性とは裏腹に、三成自身は素直に反応をする。

プライドの高い三成にとって、羞恥以外の何者でもない。

ましてや同性である。


「っやめ、そ…ひぃ」


涙目で懸命に抵抗する三成を、デスクに俯せる。


「な、何を…」

「ふっ。分からぬか?」


曹丕はニヤリと意地の悪い笑みを浮かべ、ゆったりと三成の蕾を指で撫でる。

瞬間ピクリと反応が返ってきた。

若干青ざめた様子で、三成は拳を握り締める。


まだ何も知らない無垢なそこに、曹丕は指を侵入させた。

「ひぁ…っ」

顔を伏せ、必死に声を抑える彼の耳元に唇を寄せる。

「悦いか…?」


そして軽く舐める。

舌の生暖かい感触に、三成がまた反応を示してみせる。

何故こうも可愛らしいのか。

それまで蕾を刺激していた指を抜き、素早く自身を押し入れた。


「う、ぐっ………」

初めてであるのを証明するかのように、結合部から血が流れる。

やはり性急すぎたと曹丕が後悔するも遅し。

そのままピクリとも動かなくなった三成に、罪悪感が込み上げる。

「…三成?」


伏せられたままの顔を覗き込もうとして───止めた。

身体が微かに奮え、少々荒い呼吸。

何かに耐えるよう、ぐぐもったうめき声。


「……すまない」


後ろから抱きしめ、首筋に顔を埋める。

抱きしめるため、回した腕に時々透き通った軟らかい硝子玉が零れる。



泣かせてしまった。

欲に駆られ、答えも聞かずに無理矢理押し倒し。

あろうことか、初めてを奪い怖がらせた。



いつも無表情の曹丕が、らしくもなく顔を──微かにだが歪めた。



.

[*前] | [次#]

戻る