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second

回りの視線が気になりつつも三成が曹丕に案内されたのは彼の仕事場。

ブースのようになっているその部屋には、デスクが二つ。

一つは散らかり、もう一つは荷物という荷物が何もない。


「ここが私とお前の仕事場だ」

「まだ早いだろう」


三成が卒業するまで、あと二ヶ月ほどある。


「何故今日も俺を呼んだ。仕事なのだろう?」

「私が会いたいからだ」


忘れたか?と言いながらなめ回すように三成を真っ直ぐに見る。

対する三成は、いたたまれなげに視線を床に落とした。




忘れていない。

ちょうど一週間前も、三成は曹丕に呼ばれ、共に時間を過ごした。


そんな時、三成は曹丕に告白されたのだ。


出会って一ヶ月。



告白をされたのだが、何もなかった。

その先はまだ早いと、曹丕が身を引いたのだ。




三成が考えていると、ふと視界が暗くなる。

はっと顔を上げると同時に、曹丕に押し倒された。


デスクの上に乗っかり、顔の横に手を着かれ、左手首を押さえ付けられる。

胴体の横にも片膝をつかれ、身動きが取れない。


「…何をする」

「お前が悪い」


お前の所偽で欲情した、と曹丕は囁く。


「っな…」


動揺する三成を他所に、曹丕は三成の服に手をかける。

「やめろ…」

「大丈夫だ。外からは見えないようになっている」

「っちが…」

「それに、しばらくは出入り禁止にした。問題はない」

上着をたくしあげられ、三成の上半身があらわになる。

目をきつく閉じ、目尻に涙を溜めて三成は声を漏らした。

空いている右手で口を押さえるも遅く、曹丕は機嫌を良くしたのかニヤリと笑った。



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