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さくら様に捧げます!
14000キリ番御礼☆

ミッション:All逆ハー

設定:幕末 新選組の女中設定


All逆ハーって実はあまり書いたことがない管理人。どこまでがんばれるか!?
それを見守って頂ける優しいお嬢様は先へお進みください☆

それではどうぞ!



――――――――――――――――――――



夕餉が済み、後片付けが終わると幹部はそれぞれの部屋に戻るでもなくそのまま広間に残って話をしていた。



永「あー食った食った。今日も美味い飯だったな。名前ちゃんのおかげだ。」



平「あいつが来てくれてから飯に悩むことはなくなったよな!黒いお浸しもでてこないし、うっすい味噌汁もでてこないし。」



沖「…平助君、それどういう意味かな???」



平「いっ!いてえよ総司!!!」


ギシギシと藤堂の首を腕で締め上げる沖田に土方は呆れた表情でため息をついた。


土「静かにできねえのか、てめえらは…。」



永「あれ?そういえば名前ちゃんは?」



原「源さんと片付けしてるはずだが…様子みてくるか。」


そう言うと原田は立ち上がり広間を出ようとする。



平「え?左之さん見に行くの?」



原「ついでに茶でも淹れてくるよ。」



永「さっすが、左之!わかってるなー!」



斎「…俺も行こう。」



原「お、悪いな。」



沖「いってらっしゃーい。」



ひらひらと手を振り、自分は一歩も動くつもりはないと言わんばかりに床に座り込む沖田に原田は思わず苦笑した。



原田と斎藤が勝手場に入るとそこには名前の姿しかなかった。



原「ん?源さんはどうした?名前。」


 「あ、原田さん。斎藤さん。もうお片づけは終わったので先にお部屋に戻っていただきました。」



斎「あんたは何をやっている?」



名前はくるくると手際よく団子を丸めていた。



 「お団子を作ってるんです。」



原「団子?」



 「はい。今日お給金をいただいたので、材料を買ってきたんです。」



嬉しそうに笑いながら話す名前に思わず原田と斎藤は心が温かくなった。
ただ眺めているわけにもいかないので原田と斎藤が茶の準備をし始めると名前は慌ててそれを手伝おうとした。



 「あ、お茶ですね!すみません、気付かなくて。」



斎「いや、いい。夕餉の支度と片付けまでさせて茶まで淹れてもらっていては申し訳がない。」


 「ふふっ。斎藤さん、それが私のお仕事ですよ?」



近距離で微笑みかけられ斎藤は思わず顔を赤くした。
なるべく見られないように襟巻で隠すが原田には気付かれたらしい。



原「働き者なのはありがたいがたまには休めって言いたいんだよ、な?斎藤。」



斎「…ああ。」



 「わかりました。ではお願いします!私は続きがあるので…。」



そう言うと名前は団子作りを再開していた。



原「なあ名前。その団子、誰に作ってるんだ?」



 「え?」



斎「その量はあんた一人分ってわけではないだろう。」



 「あ…あの。」


そう言うと名前は恥ずかしそうに俯き小さな声で呟いた。



 「今日は月も綺麗ですし、一緒に食べられたらなと…。その、いつもお世話になっている大切な人と。」





原・斎「「!?」」




二人に衝撃が走った。


いつもお世話になっている
大切な人。



原(…おい、誰のことだ。)


斎(いつの間にそんな者が。)


一見無表情の二人だったが心の中は雷が落ちたような状態だった。
まだここにきて日は浅いが、よく働き、よく笑う可愛らしい彼女に恋心を抱くのはごく自然なことであり、ここにいる二人以外もそれは当てはまっている。



一生懸命団子を作っている後姿に。
二人は茶をのせた盆を持ち広間に戻ることしかできなかった。

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