九條様に捧げます☆
お誕生日おめでとう話♪
いつも素敵な絵を書いていただいている九條様へ私からの精一杯の愛(迷惑と読む)
みんなにお祝いしてもらいましょう☆
だけど本命は斎藤さん☆
そんなお話がOKな方はどうぞ〜♪
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忙しい。
忙しすぎる。
もうすぐ文化祭がある。
クラスの出し物は劇。演劇。
本当はお化け屋敷とか、メイド喫茶とかが良かったよ?
だけどまあ百歩譲って演劇でもいいよ。
なのに何で私が脚本担当?
演劇部だからって理由だけで脚本担当。
だからといって自由に書いていいわけじゃない。
「桃太郎をおもしろくアレンジしてってなんじゃそりゃーーーーー!!!!!」
千「ひっ!!名前ちゃん!?」
私の叫び声と千鶴ちゃんの驚いた声だけが。
誰もいない教室に響き渡った。
―ばっくどろっぷの告白―
千「お…落ち着いて?名前ちゃん。」
「落ち着いてるよ。落ち着いてますけど!?」
千「はいっ!烏龍茶飲んで落ち着いて!」
おそらく全然落ち着いていないであろう私をどうにか鎮めようと千鶴ちゃんが烏龍茶を突き付ける。
「だってさー無茶じゃない?桃太郎ってもうできあがってるやつじゃん。完成した物語じゃん。なのにそれをおもしろくってさ。もう桃太郎は女の子で犬猿雉はイケメンだったとかにすればいいわけ?逆ハーでいく?逆ハー?それとも何か、鬼を美女にするか?美女にすればおもしろいのか…。」
千「名前ちゃん!名前ちゃん!落ち着いて!!!」
「だって〜明日までなんだもん…。明日の夕方までに台本ができないと明後日からの稽古が…。」
もはや半泣き。
烏龍茶なんかで私の悩みが消せるもんか。
私のやる気が増えるもんか。
千「終わったら駅前のケーキ屋さんいこ?新しくできて名前ちゃんずっと行きたがってたよね??」
「がんばる!!!」
一瞬でやる気が回復した。
これを書きあげれば明日の放課後には千鶴ちゃんとケーキ食べに行けるんだ!!!
千「あ…でも明日って…。」
「私がんばるよ!千鶴ちゃん!!!放課後まで付き合ってくれてありがとうね!やる気でたから後は家でがんばる!!!だからケーキ付き合ってね??」
千「うん…。」
何か言いたそうな千鶴ちゃんの表情に、いつもなら気がつけたのにその時の私は台本とケーキで頭が埋め尽くされていて気が付けなかった。
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