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平「俺俺ー!!!」


あ、良かった。平助だ。
なんか安心じゃない?無茶な事言わなそう。



平「そうだなあ…じゃあ、二番が五番に全力で愛の告白!ちゃーーーんと目を見つめて。」



 「ぷっ…。」


思わず笑ってしまった。
自分の手の中には三番と書かれた割りばし。
つまりこの命令は他人事だ。


平「ほらほら、二番、五番誰?」


沖「…二番。」


土「…五番。」



原「ぶはっ!平助、お前ある意味天才だな!よくぞその番号を言った!」


斎「…。」



原田さんが思い切り笑い、一も下を向いているけれど肩が震えている。




沖「……好きです。大好きです。愛して…。」


土「やめろぉおおお!気持ち悪いんだよ!」


沖「こっちの台詞ですよ。もう吐いていいですか、あ、ちょうどいいところに袋が。」


土「てめえそれ俺のバッグじゃねえか!」


平「あはははははは!!!!腹がいてえ!」


 「ふふっ。」


斎「そうか、王様ゲームとはこのようにやるのだな。」


原「よし、じゃあさっさと次いこうぜ。ほらほら割りばしひけー。」


平「王様だーれだ!?」


全員がこっそりと自分の掌の中で割りばしを確認する。
しばらくしてニヤリと笑いながら手を挙げたのは土方さんだった。


土「俺だ。」


沖「うわ、性格悪そうな笑顔ですね。」


土「…平助、てめえ覚えてろよ。」


平「ちょっ!俺!?俺の番号わかってんの!?」


平助が慌てて割りばしを自分の背に隠す。
多分番号は見えてないと思うけれどもともと人数少ないし、当たる可能性は高いよね。


土「一番と二番は次の命令で自分が当たるまで手を繋いでろ。がっつり繋げよ、おら。」


 「へっ!?」


沖「え?名前…もしかして。」


 「私一番…。」


全員「!?」


 「え?二番は?」


斎「…俺だ。」


隣に座っていた一が申し訳なさそうな表情で私を見ていた。
いや、一は何も悪くないんだけど。


沖(土方さん、何してくれてんですか。)

土(ちっ。そうか、こういうこともあるのか。)

平(いいな…一君。)

原(次はもっとすごい命令してもいいわけだな。)


 「じゃあ…ごめんね?」


斎「いやっ、こちらこそ。」


躊躇いがちに手を差し出すと一は私の手をとりぎゅっと握ってくれた。
これはいわゆる…恋人つなぎ?


斎(あたたかい…。)


 (わあああ!手汗かいたらどうしよう!?)



沖「…はい、さっさと次の命令。」


総司が勢いよく全員の割りばしを回収すると次のゲームがスタートした。
みんな割りばしが燃えるんじゃないかという勢いで見つめている。


一気に割りばしをとり確認をした。


あ。
私が王様だ!



 「はい!私が王様です!」


沖「ふーん。で、何を命令するの?」


 「えーっと…。じゃあ肩でも揉んでもらおうかな〜三分ぐらい。四番さんに。」


斎「四番とは…。」


平「俺だ!」


 「あ、平助?じゃあ早速お願いしまーす。」


くるりと平助に背を向ける。
しばらくしてから静かに平助の両手が肩にのった。


 「うーん…もう少し強く〜。そこじゃなくてこっちー。」


平助の手を掴んで凝っている部分に動かす。


平「こっちか?」


 「うん。気持ちいい。」


笑って振り向くと平助が少しだけ顔を赤らめる。どうしたの?って聞いても何でもないしか言ってくれないけど。



沖(気安く触らないでもらえるかな。)


斎(マッサージ…。)


土(おい、斎藤、羨望の眼差しで見るな。)


原(俺だったらどさくさに紛れて…(自重))



三分間マッサージが終わると再び総司が割りばしを集めた。
そしてみんなが手を伸ばす。

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