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沖「二人とも、大丈夫?」



 「ありがとう、総司君。はい、どら焼き。」



平「助かったよ総司。あいつことごとく邪魔してくるからさー。」


――チャキッ



沖田の指が平助に向けられた。
もちろん空気ピストルがはまったままで。




沖「ジャイアンより何より君が邪魔なんだけど、のび太君。いつまでしずかちゃんにくっついてるつもり?」




平「ちょ・・ちょっとなんだよ、いきなり!」



先ほど風間が吹き飛ばされた光景が目に浮かんだのか、平助が冷や汗を流しながら後ずさる。



沖「だから、君が邪魔なんだって。おとなしく当初の予定通りジャイ子と結婚すればいいじゃない。」



平「え?いや、ここでは名前と結婚する予定なんだよな?」



 「あ、うん。のび太としずかちゃんはね。でももともとのび太ってジャイ子と結婚する予定だったんだよ。」



沖「その通り。この子は僕が幸せにするから、君はとっととあっちと結婚してくれる?」



そう言って沖田が指さす方向にジャイ子はいた。



永「のび太さーーーーーん!」



それはそれはたくましい筋肉ジャイ子が。




平「うわぁぁああああああ!!!!!」



 「わわっ!平助!?」



少しでも遠くに逃げようと平助は名前の腕を掴み走りだした。




 「平助!止まって止まって!」



平「止まれるか!俺絶対嫌だからな!新八つぁんと結婚なんて!!!」


 「いや、そうじゃなくて止まらないと・・。」



平「なんだよ!?」


 「総司君に殺される・・。」



平「え?」



全力疾走している二人の上にタケコプター着用の沖田がいた。

その手にはカラフルな銃や爆弾。



沖「その子連れ去るなんてよっぽど死にたいんだね、のび太君。お望み通り消してあげるよ今すぐに。」



平「わぁぁぁああ!!」



 「ちょっ!総司君!私も死んじゃうから!」



沖「さようなら、二人とも。」



そして沖田の手から爆弾がこぼれおちた。






主・平「「わぁあああああああ!!!!」」






























――名前ちゃん・・名前ちゃん・・



―――起きて・・名前ちゃんってば。



――――平助も起きて。






遠くから声がする。
聞きなれた声。



 「ん・・・総司君?」



平「総司・・?」









沖「ねぇ、いい加減二人とも起きてよ。殺されたいの?」



――ガバッ!!!




思い切り体を起こすと見慣れた部屋だった。
すぐ横に沖田がいる。



沖「夕餉の時間なのに二人ともこないから何してると思えば・・仲良くお昼寝してたの?」



微笑みながらそう言っているが目が笑っていない。


 「あ・・あは。いつの間にか寝てたね。ね、平助?」



平「あ・・あぁ。良かった・・夢か。」



沖「夢?」



平「名前に見せてもらったアニメの夢見て、最後総司に殺されかけたんだよ、あー夢でよかった。」



沖「へぇ。・・・ねぇ、いつまで手つないでるわけ?」




主・平「「え?」」



言われるまで気がつかなかったが二人はしっかりと手を握っていた。
いわゆる、恋人つなぎで。




平「わっ//悪い・・。」



 「いや、こちらこそ・・。」



顔を赤くしている平助にさらに機嫌を損ねたのか、沖田は刀に手をかけた。



沖「僕に殺されかけたんだっけ?・・今すぐ正夢にしてあげるよ、平助。」



平「な・・なんでだよ!わわっ!刀ぬくな!」



 「そ・・総司君!落ち着いて」



沖「君も。」


 「へ?」



沖「後でたっぷりおしおきしてあげるね、名前ちゃん。」



 「・・・・・・・・。」




沖「君が誰のものか、わからせてあげるよ。でもその前に・・。」




だから目が笑ってないですよ、沖田さん。




平「わぁああああああああ!」



















その後。


なかなか来ない三人を探しに来た一君に止められるまで死闘(一方的な攻撃)は続いたという。








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