今までで一番いい点数がとれた気がする。
テストが全て終わって。
俺はそんな気持ちになった。
やっぱり名字に教えてもらうと絶大だ。
あんなに解答用紙が埋まったのは生まれて初めてで。土方先生あたりにカンニングを疑われそうなぐらいだ。
俺は名字にそれを伝えようと席へ近づいた。
平「名字!」
「あ、平助君。お疲れ様。どうだった?」
平「それがさ!もうすげえの!今までで一番良い点数とれたと思う!ありがとうな?」
「ううん・・//平助君が頑張ったからだよ?」
平「名字のおかげだよ。あのさ・・それで・・今日の放課後、あいてる?お礼に何か奢るし!」
こんなのは口実でただデートしたいだけなんだけど。
「あ・・今日はその・・用事があって。」
ガーン!!!!!!
マンガだったら完全に俺の頭に石が落ちている。
平「あ・・そっか。じゃあ明日とか?」
「あ、明日なら。」
平「じゃ明日!何食べたいか考えておいてくれよ??」
「うん。」
やった!
デート・・だよな?これ。
総司に負けてられないし。
がんばるぞ!俺!!!
放課後。
テストも終わったし、本屋でも寄ろうかなといつもと違う道で帰っていた。
真っすぐ家に帰れば良かったんだ・・。
平「ん?」
名字の姿が見えた。
店の中で何か選んでる。
でもあそこ・・男物の服とか小物が置いてある店だけど。
平「っ・・!?」
名字の後ろに誰かが立った。
最初は店員かと思ったけど。
平「・・・・総司?」
楽しそうに二人で何かを見ていた。
あぁ。
そういうことか。
あの時の内緒話って。
二人が付き合ってることか?
俺はしばらくそこに立ちつくして。
動けなかった。
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