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あの後ご飯を無事食べたんだけど。
平助君の前なのに、一口ちょうだいって私にねだってきて。
だ・・だって・・あーんってやつだよ!?
平助君いるんだよ!?


恥ずかしくて死ぬかと思った。



総司君のことは尊敬してるし、頼りにしてるし、一緒にいてドキドキするから私も好きだと思う。
だけど一つ問題がある。






















私。






初彼です。
初彼なんです、総司君が。














社会人になるまで彼氏ができたことがなくて。
どうしていいかわからないんです。
手が触れるだけでドキドキしているようじゃ総司君、呆れちゃうかな・・。












三時の休憩に何か飲もうと自動販売機へ向かうと平助君がいた。


 「あ、平助君。」


平「よ、名前、お疲れ。」



 「あの、奢らせて・・。」


そう言うと私は平助君に缶コーヒーを買った。



平「なんで奢り??」


 「さっきご迷惑をおかけしたので・・//」


平「あ〜。でも別にお前悪くないじゃん。総司だろ、問題は。お前も大変だよな・・。」



平助君の苦笑いにつられて私も笑う。
あ、そうだ。
平助君に相談してみようかな。



 「あのね、平助君。」



平「ん?」



沖「ねえ二人で何話してるの??」



 「きゃあ!!」


いきなり後ろから声がして思わず叫んでしまった。
振り向くと総司君が困ったように笑ってる。


沖「叫ばれちゃうと傷つくなぁ名前ちゃん。」


 「あ・・ごめん・・。」


平「いきなり声かけるからだろー。俺も驚いたっつーの。」



沖「僕も喉乾いたから。ちょっとごめんね。」



そう言って総司君は私達の間をすりぬけると自動販売機の前に立って缶コーヒーを選んでる。



平「で?どうした?」



 「あ・・いや・・何でもない。」



平「そうか?あ、じゃ俺もういくわ。これから外出なんだ。じゃあな、総司。」



 「行ってらっしゃい。」



沖「行ってらっしゃい。平助君。」




総司君の前で総司君の相談はできないよね。
平助君ならいろいろ聞いてくれると思ったんだけど。
総司君の好みも聞きたかったな。




沖「何か話したいことがあったの?」


 「え?」


ブラックのコーヒーを一口飲んで総司君が言った。


沖「何か言いかけてたから。」



 「何でもないよ。忘れちゃった。」



沖「そう??」



総司君が私の目の前に立つ。
すると私の手からカフェオレを奪い、一口飲んだ。


 「あ。」


沖「甘いね。」


ニヤっと意地悪そうに笑う総司君にまた赤くなってしまう。
だって・・今のは。




照れてしまって思わず俯くと耳元に声が落ちてきた。



沖「間接じゃなくて直接したいな。」



 「!?///////」




思い切り顔を上げると、ものすごく総司君の顔が近くて、私は一歩飛ぶように後ろに下がった。



沖「名前ちゃん?」



 「だだだ・・だめです!会社だから!」



恥ずかしさのあまり。





逃走しました。

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