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千鶴ちゃんという女の子がいたことに私はとても感謝した。
だって部屋も一緒だし、わからないことは何でも聞ける。男装だって最初は袴の穿き方すらわからない私に丁寧に教えてくれた。
やっぱり男の人には聞きづらいことだってあるわけで。


彼女の助けもあって、私はなんとか屯所生活に慣れてきた。




千「名前さん、お野菜がなくなってしまって・・一緒に買いに行ってもらえませんか??」


そんな可愛らしい上目遣い、どうやったらできるんだろう・・。
妹ができたみたいで嬉しいけど、時々心配になってしまう今日この頃。



 「もちろん!行く行く!」



千「斎藤さんが一緒に来てくれるそうなので。行きましょう!」



 「はーい。」




千鶴ちゃんについていくと玄関に斎藤さんが待っていた。




斎「名前も行くのか?」



 「あ、お邪魔でしたか?」



斎「そ・・そのようなことは//では行くか。」



斎藤さんの顔を覗き込むとぼっと音がでそうなぐらい赤くなる。
普段表情が少ないけどこういうところを見るとなんだか安心するというか・・人間っぽくて。
あ、失礼なこと思ってしまった。




沖「あれ?三人でどこ行くの??」



外から沖田さんが入ってきた。
条件反射といっても過言ではないぐらいのスピードで思わず斎藤さんの後ろに隠れる。




沖「ん?名前ちゃん、どうして隠れるのかな??斬られたいの??」




 「い・・いひゃいいひゃい!!」




だって沖田さんは私を見つけるたびに何かをしてくるから。
ちなみに今はもうそれ以上のびないよーってぐらいほっぺたをつままれている。
なんでこういうことするのかな!?
年は私とそんなに変わらないはずだよね!?




斎「やめろ、総司。今から食材を買いに行くのだ。」



千「沖田さんは今日非番なんですよね。ゆっくり休んでくださいね。」




ナイスだ!千鶴ちゃん!
そうそう、ゆっくり休んでたらいいよ、部屋で。




沖「・・・・じゃあ名前ちゃんも行こうよ。」



 「は?」



沖「だって暇だもん。」




 「いや・・私これから買い出しに・・。」




沖「やだ。」




でたでた!ワガママ!
どうしてこう子供っぽいのかなー・・。
斎藤さんあたりに助け船をだしてもらおうと思った瞬間。



ふわっと耳元に風がきた。




沖「僕のこと、優先してくれるよね?」




 「っ!!//」



でかい子供だと思ってると。
こうして不意打ちの攻撃をしてくる。
少し低くした声が耳に残る。



私が条件反射で沖田さんから隠れるのはこういうことも多々あるからだった。
いきなり抱きついてきたり、囁いてきたり。




だって・・。




勘違いしそうになる。




好きになっちゃいそうなんだもん。






斎「・・・はあ、じゃああんたも来ればいい。」



沖「え?荷物運び要員でしょ・・。」



斎「文句があるなら部屋へ戻れ。ただし、一人でだ。俺と雪村だけでは人が足らん。」




沖「わかったよ・・。」




斎藤さんの案で四人で買い出しに行くことになり。
なんとか食材を買って帰ると私と千鶴ちゃんはそのまま夕飯の準備を始めた。

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