「一君、俺…負けねぇから!!」
宣戦布告を言うことだけ。
そんな俺に一君はよく分からないように首を傾げている。
「何が負けないんだ?平助。」
「いろいろだよ。いろいろ!!」
一君が自分の気持ちに気づいていないなら俺は言わない。
俺が散々悩んだことが一君が一発で分かったらなんかシャクだしな。
「いろいろとはよく分からないが、とりあえず…今から平助と戦えば問題ないな。」
「は?」
なんかよく分かんないだけどいきなり戦う的な雰囲気になった。
しかも一君勝手に頭の中で自己完結してるし!!
「平助。早く竹刀を持て。」
手に竹刀を持った一君が殺気を放っている。
「いやいや。ちょっと待とうぜ!一君!!俺、戦うなんて一言もi――――!」
言ってないと言おうとした瞬間竹刀を振りかざしてきた。
今さらだけど、どうして竹刀を持ってんだよ!?
「うわっ!!ちょっ、止めろって!!一君!!」
「何故止めねばならない。平助が言い出したことだ。」
全く話を聞いていない一君。
とりあえず、竹刀を奪わねぇと素手の俺は確実に死ぬ!!
そう思ってなんとか俺は一君から竹刀を奪った。
………が、なぜかその後プロレスになった。
「イテテッ!!一君、どこでそんな技覚えたんだよ!?」
「新八先生に教えてもらった。」
新八っつぁんの馬鹿野郎ーと思わず叫びそうになった。
そんなことを思っていたその時…。
ガラッと教室の扉が開いた。
「えっと………。」
入ってきたのは運の悪いことに俺と一君の好きな名前だった。
だが、名前は固まっているような感じだ。
それもそのはず…今の俺と一君は少々ヤバイ体制で、簡単にいうと俺が一君に押し倒されている。
「ご、ごめんね。邪魔しちゃったね///」
そう言ってなぜか後ろに下がっていく名前。
もしかして、この状況はもしかして…。