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その蒼い目は真っすぐに私を捉えて。


その綺麗な手は正確に私を捕えて。


その形の良い唇は私の唇に近づき・・?










 「何するのー!?!?!?」







――バギィ!!!





そして今日も綺麗な掌底が決まる。













―一途とストーカーは紙一重―

















斎「な・・何故・・。」





 「何故じゃない!そんな目で見ても駄目だから!わざとらしく顔を押さえても駄目だから!!!!!」





沖「うーん、わざとじゃなくて、本当に痛いんだと思うけどね。」




平「今日も見事に決まったなぁ。名前のパンチ。」




沖「もういっそ合唱部辞めてボクシング部に入ったほうがいいよ。」




平「総司、うちにボクシング部なんてねえって。あ、空手部はあるよな、空手部入れば?名前。」






教室の床で打ちひしがれている斎藤君の心配もそこそこに総司と平助はふざけたことを話し始める。





 「辞めないから!ってか伴奏者なのに何でそんな手を痛めつける部活ばかり薦めるのよ!」




沖「伴奏者がやることじゃないでしょ、思い切りパンチとか。」




 「違いますー。パンチじゃなくて掌底です!」





平「たいしてかわんねぇー!」




げらげらと笑う平助に思い切り蹴りをいれてやった。ふん、ザマーミロ。




 「もうなんで私にかまうの?斎藤君!」




沖「なんでって今更。」



平「わかりきったこと聞いてやるなよな。」



 「黙れ!外野!!!」



斎「俺は名前が好きだと何度も言っているはずだが・・?」




ゆっくりと起き上がり、私の前に斎藤君が立った。





 「それは何度も聞いてます・・。」





何故かわからないけれど、平凡な私を好きだと言ってくれている。
ありがたいことで・・いや、ありがたくない。






沖「もう諦めて彼女になってあげなよ。」




平「そうそう、一君真面目だし、頭良いし、剣道も強いしー?」



沖「僕の方が強いけどね。」




平「総司は黙っとけって。ま、そんなわけで優良物件だと思いまーす!」




まるで斎藤君を応援するかのように言ってるけど、平助はマンガ読みながらだし、総司はお菓子食べて校庭眺めながら言ってるからね。
この二人おもしろがってるだけなんだ。





 「お断りです。」




沖「どうしてさ?」




視線をこちらへと戻して総司が言う。
そのじゃがり○を置いてから話しなさい。




沖「一君すごい人気なのに。何がそんなに気に入らないの??」




 「何って・・。」



斎「総司。」




総司を睨みつけて斎藤君が口を開いた。




斎「名前が困っている。やめろ。」




沖「ひどいなぁ、一君。僕は一君を応援しているのに。」




斎「名前は照れているだけだ。俺達はすでに付き合っている。」















・・・これが嫌なだけですけど、何か?

    

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