国王「今日は皆に私の娘、名前を紹介したい。」
国王からカメラが切り替わると綺麗なドレスに身を包んだ少女が現れた。
永「あっ!!!!!」
平「わっ、びっくりした。どうしたんだよ、新八っつぁん。」
あの子だ。
昼間に俺のクレープを食べてくれた。
あの子が・・姫!?!?
国王「そろそろ娘の婿を探そうと思っている。そこで近いうちに武道大会を開き、そこで優勝した者に姫と結婚する権利を与えようと思う。」
にこやかな表情の国王とは対照的に姫は無表情だ。
国王「腕に自信のある者はぜひ参加してほしい。身分は問わない。・・ほら、名前挨拶を・・。」
国王の言葉に眉ひとつ動かさず、名前姫は目の前に差し出されたマイクをとった。
そして。
「・・・んなのはいそうですかと認められるか!!!!!何考えてんの、お父様!私絶対いやですからね!!!!」
国王「い・・いやっ。大臣達と話し合って決めたことであって・・。」
「何勝手に人の結婚相手決めてくれちゃってんだ!土方でてきなさい!あんたがお父様に変なこと言ったんでしょ!!!!!!」
もうマイクがいらないぐらいの大きな声で。
画面の中の姫は大暴れしていた。
すぐに袖から長身の綺麗な顔立ちをした男が飛び出してきた。
沖「あ、土方さんだ。」
総司がスプーンを口に銜えたまま声をあげる。
土「てめぇはおとなしく会見ぐらいできねぇのか!?」
「おとなしくしてたら話進んじゃうからでしょう!何考えてんですか!もう禿げちゃえ!」
土「はげねぇよ!これは代々決まってることだろうが!」
「んな古いしきたりは無くしましょうってお母様の代から消えたはずでしょう!私絶対嫌だからね!!!!!」
――ブツッ・・・
―――しばらくお待ちください
沖「あははは。とんだ会見だね。」
原「すげぇ姫さんだなぁ。まぁ、気の毒ではあるが。」
斎「新八・・?」
永「あの子が・・あの子が姫・・?」
平「え?まさか新八っつぁんの言ってた子って。」
あぁ、そうだよ。
俺が好きになったのは・・
まぎれもなくあの子だよ。