「ううー寒い寒い!」
「一気に寒くなってきたよね。」
かじかむ手で玄関のカギを開け、走るように入りこんだ。
タイマーで暖房がつくように予約していた部屋は天国と言いたいぐらいあたたかく私達を迎えてくれた。
「何かあったかいもの飲む?」
「うん。甘いのがいいな。」
総司の確認を得てからポットに水をいれてお湯をわかす。
ミルクティにしようか、ココアにしようか…。
カフェオレもいいなあ。
何にしようか迷っていると荷物を置いた総司が後ろに立っていた。
「ココアがいい。」
私の首に腕を巻きつけて頭の上に顎をのせる。
最初はこうやってくっつくだけで慌てふためいていたけれどだいぶ慣れたもんね!
「はーい。総司、DVDセットして〜。」
「やだ。寒いからもう少しくっつく。」
…何よ可愛いな。
人の頭に頬ずりしないで。キュンキュンするから。
「すぐ持っていくから。はやくお笑いみたーい。お願いしまーす、総司様。」
後ろをふりむくと少しだけ口をとがらせた総司がいて、それも可愛いななんて思っていたらちゅっと軽くキスをされた。
「っ!?」
「これで我慢する。」
にこりと笑って総司は借りてきたDVDをセットし始めた。
だから…。
そういうの反則なんだってば!!!
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