「なんかすっきりしたって顔だな。」
昼ご飯、向かいに座る錫也先輩が優しく微笑みながら言ってきた。
どうしても考えていることがわかってしまう愛しい人にドキドキしながら私はまぁ、そうですねと可愛くない返事をする。
「良かった。この頃悩んでるようだったから、心配したんだぞ。」
「え・・・すみません。」
「本当は相談して欲しかった。けど、お前が1人で解決できたならそれが一番だよな。」
さわさわと優しく撫でられて私の顔は赤くなる。
好きだ。やっぱりこの人がもの凄く好きだ。
錫也先輩が居るだけで私はドキドキしっぱなしだ。そして、いつもしてもらってばかりだ。
「あの、錫也先輩」
「ん?どうした?」
私が控えめに声を出すと頭を撫でる手がピタリと止まる。自分が原因ではあるけれどちょっと寂しい。
だけど、どうしても言いたかった。
「錫也先輩、で、デートしませんか。」
きゃああああああああああ!!覚悟して言ったけどこれ恥ずかしいぞ。恥ずかしいぞぉぉおおおお!脳内バタバタ状態で恐る恐る錫也先輩の顔を伺うとそれはそれは優しい顔でこっちを見て言った。
「いいよ。どこ行きたい?」
伝えたい、
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