指で星を繋ぐ。星座とか関係なくひたすら繋ぐ。
キラキラと輝く夜の宝石たちは掴めないから美しいんだ。見えない線で繋がれた星座はこれまた見えない運命で結ばれていてそれを曖昧な形で弾きだす占星術が小さい頃から好きだった。
"絶対"じゃない世界が魅力的だった。"絶対"じゃないのにみんなが信じる世界が好きだった。
昔の人が繋いだ星を今私の指先が繋いでいると思うと不思議な気持ちになる。違う場所で生まれても同じ星座のもとに生まれたというだけで仲間になれる気がする。そんな風に人と人を繋ぐ星が好きだ。


「また風邪引きますよ。」


優しい言葉とともにふわりとブランケットが肩に掛けられた。振り返ればなんとも言えない困った笑顔で錫也が立っていた。


「もう全部知ってるって顔だね。」


あははと笑うと右手をぎゅっと握られた。

「それでもやっぱり俺は星華先輩が好きです。」

なんでかな。こんな中途半端な奴なのに。


「星詠みがないなら不知火先輩じゃなきゃ星華先輩を守れない理由はないですよね?」


いつの間にかいつものように笑う錫也を見て、なぜか私の未来が見えないと知ったときの一樹の顔を思い出した。


「だから、俺に星華先輩を幸せにさせてもらえませんか?」

そのとき流れた流れ星に君ならなんと願ったのだろうか。











何が好きなんだろうかと


20110414
確認的告白

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