翌日、星華先輩は学校に来ていた。廊下や食堂で見た笑顔はいつも通りのものでどうやら風邪はよくなったらしい。安堵すると共に保健室での焦った星華先輩の顔が過ぎる。

昨日、結局あの後金久保先輩は本当に俺と月子を教室まで送り月子を大丈夫だよ、と撫でて帰って行った。昨晩は寮に帰っても、もしかしてという推測でもしかして星華先輩が俺のものになるかもしれないという邪な気持ちで眠れなかった。もしかして


「…や、…ずや…」

もしかして不知火先輩は…

「錫也!」

「ん?どうした?」

哉太の大声にはっとする。まるで白昼夢を見ていたみたいだ。

「どうしたはお前だ。ぼーっとしてらしくねぇぞ。」

曖昧に笑って誤魔化せば本当に大丈夫か?と心配される。

「それより錫也、さっき放送で生徒会室に呼ばれてたぞ?不知火先輩直々の呼び出しみたいだし早く行けよ。」

「あぁ、ありがとな。ちょっと行ってくる。」

不知火先輩からの呼び出し。どうやら今夜はもしかしてという推測に眠りを妨げられることはなさそうだ。









先輩と俺は同等かもしれない



20110412
期待的推測

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