はしたない
昨日夜更かしし過ぎたようだ。欠伸が止まらない。昨日は天気が良かったから星がよく見えた。だから少し興奮してしまい、気が付いたら夜中の三時を回っていた。
「ふあ」
だらしなく欠伸をした次の瞬間こつんと後頭部を叩かれた。
「っ!!」
さほど痛くはなかったがかなりびっくりして後ろを振り返ると眉間に皺を寄せた私の彼氏、龍之介が立っていた。
「はしたない」
そう仏頂面で呟くと私のおでこをまたこつんと小突いた。
「いたいよばか!」
「む、お前が悪い」
おでこを両手で押さえながら悪態をつくと龍之介は益々眉間に皺を寄せる。あれほど夜更かしはやめろと言っただろと龍之介はため息を吐く。
「俺の前以外でそんな無防備な顔をするな。」
龍之介はぼそっと呟くと私の手を引いてずんずん歩き出した。
後ろからでも龍之介が赤くなってるのが分かって私は思わずくすくすと笑ってしまう。
「はーい」
そう返事をしたら龍之介に返事は短く!とまた叱られてしまった。
(龍之介好きー!)
(む…お、俺もだ)
(知ってるー!!)
(むむ…)
20110311
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