「アッシュって本当に王族なわけ?」

「は?」


まぁ正確には元なわけだけどと赤髪の長髪が特徴的な少年に問いかける少女。

そんな少女、律にアッシュと呼ばれた少年は不愉快に少女を見る。


「急になんだ。」

「だってアッシュ口悪いしさ。」


お前よりマシだと律を見るアッシュに律は少し眉をひそめる。


「だってカスやらクズやら言うじゃない。」

「だからどうした。
 その程度の事でうだうだするな、クズが。」

「ほら。」


また言ったとアッシュを指差す律にアッシュは指を指すなと注意する。

律は素直に従い指を差すのをすぐにやめた。


「ルークは髪切ってから凄い変わったよね。」


ルークの名がでてくるとアッシュは知るかと不愉快そうに切り捨てた。

やはりルークのことはあまり好きではないらしい。


「そこで提案です。」

「なにがそこでだ。」


お前の提案はろくでもないと言われ律はイラッとしたが無視して言葉を続ける。


「ルークは前アッシュみたいに長髪。
 で、短髪になったら性格が良くなって王族らしくなったじゃない?
 なら、アッシュも短髪にすればもう少しまともな性格になると思うの。」

「…はぁ!?」


笑顔で言う律にアッシュは固まる。

色々とツッコミたい部分がありなかなか思考が戻ってこないのだ。

今目の前の女は俺の髪を切ると遠まわしに宣言しなかったか?!


冗談じゃない。

誰が悲しくてあのクズと同じ髪型にしなきゃならねぇーんだ!


ぐるぐると頭の中で考えたが言葉に出たのはふざけるなの一言だった。


「別にふざけてなんか無いって。」

「じゃあその手に持ってるやつはなんだ!」

「ハサミ。」


さらりと言ってのける律にアッシュは目眩がした。

確かにふざけてなんかいない。

こいつは本気だ。

余計質が悪い。


「ただ髪を切るだけじゃん。」

「それが嫌だっと言ってんだ!」


騒ぎを聞きつけたナタリアが駆けつけるまでこのやりとりは続いていたらしい。


髪型性格論


(後々パーティーメンバーの笑い話にされたのは言うまでもない)





戒様からいただきました。アッシュ夢です。
ホントに俺がやりそうなことなので笑えます。
アッシュにしてみれば全然笑えないんだろうけど(笑)
いやー、いいもの貰いました。戒様、ありがとうございました!!

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