部活が終わってから忘れ物に気付き教室に行ったら、俺が気になっている名前が寝ていた。
誰もいない教室で眠るなんて無防備すぎるだろ…!
俺はギリギリまで見張る事にした。変な男に何かされたら危ないもんな。

…と思っていたのに俺が変な男になりそうな状態だ。
そりゃ、好きな子が目の前で可愛い顔して寝てて理性保てる方がおかしい!
必死に何かをこらえながら、起きるのを待ったがこいつなかなか起きねえ。
もう下校時刻のチャイム鳴ってんだけど、起きる気配がない。

仕方ないから可哀想だけど起こす事にした。
「おーい、名前〜…起きろぃ…」
そーっと揺すってみるが反応なし、ここで俺が起こさなかったら朝まで寝てるんじゃねえのか…?
「おい、起きろぃ!もう下校時刻…」
「んっ…んん…ん」
少し出た声がめちゃくちゃ可愛くて、俺もうギリギリ。
「おいー…早く起きねぇと食べちまうぜ…?」
ほっぺをぷにぷにしてみる、やっべ!超やわらけぇ!やっぱ女子は違うねぃ……って俺おっさんみてぇ。
「名前!起きろぃ!もう時間!」
肩を抱いて揺するとやっと目を開けた。
「んっ…ふあ…丸井…くん?どうしたの?」
「どうしたも何もお前が寝てるから起こしたんだよ」
名前は「んー!」と大きく伸びをした。
…スカートみじけ…やっべ見えそ…
「そっか、ごめんねありがとう!じゃあまた明日」
名前が帰ろうとしたから、俺は小走りで追いかけうしろから抱きしめてみた。
「おい待てよ。折角起こしてやったんだし見ててやったんだぜ?ちょっとくらいお礼くれよ。」
「お礼…?お菓子でいい?」
この状態でよくそれを言えるな…!
俺は名前を抱きしめたままほっぺにキスした。
「お礼もーらい」
何があったか分からなかったみたいで、名前が目をぱちぱちさせてる。
「んじゃ、また明日〜」
俺は手をひらひらさせながら教室を出た。
急いで廊下をダッシュして名前が来ない所まで行ってしゃがみこんだ。
「…やっべ……」
めちゃくちゃ恥ずかしい、今俺顔真っ赤かも。

…でもめっちゃ嬉しい。


end





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