※微ヤンデレ



また、またじゃ。
また他の男と喋っとる。
あんな可愛い笑顔浮かべて危ないとは思わんのか。
名前は俺のじゃ、それは名前も自覚しちょる。
でもまだ足りん、もっと、もっと独占したい。
俺のにしたい、めちゃくちゃに泣かしてみたいのう…

部活が終わった後、俺を待っている名前を無理矢理部屋へ連れて行った。
丁度誰もおらん都合がよいのう…

「に…仁王くん…どうしたの…?」
少しびくびくしとる、可愛いのう。
「別に、どうもしとらんよ?ただ、ちょっと名前に話があるだけじゃ」
「話…?」
何も分からん顔しちょる、無自覚とは恐ろしいの…
「俺以外の男とはあんまり話すなって言ったじゃろ?ちゃんと約束守っとるか?」
近くに寄ると微妙な顔をしとるのが分かった、こいつ嘘つけんからバレバレじゃ。
「ごめんなさい…でも委員会の仕事とかあるし、流石に絶対話さないのは無理なの」
そりゃ仕方ないとは俺も思う、じゃが…
「笑顔を浮かべる必要はないじゃろ?」

俺が少し低い声で言うと黙ってしまった、こりゃ怯えてしまっとるのう
「っ…ごめんな…さい…」
しまいには泣かれてしまった、俺は最低じゃと思いつつもその涙が愛しくて堪らない。
俺は頬に口付けてその涙を舐めた。
名前を抱きしめる。
「すまんの、俺嫉妬深くて、でもそれだけおまんが愛しいんじゃ…」
名前が俺の背中に腕を遠慮がちに回してくる。
「うん…分かってるから…大丈夫…」
「愛しとうよ、名前。」
可愛い名前、絶対誰にもやらん…
ずっと、俺の物じゃ。


end



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