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寂しい言葉が似合うひと

ただの格好つけたがりな馬鹿な人、

身体を重ねて温もりを感じても心が埋まることはない。それなのに心をこじ開けるように…いや、自覚はないのだろう。それでも肌に触れる指先は泣きたくなる程優しくて時折見つめてくる眼差しは嫌というほど温もりがあって
私は彼に溺れているけど彼も他人の体温に溺れて…欲しがっていたの。

大好きよ、大好きだから…
他の男に触れられるなんて絶対に嫌だけど彼の便利な女であるためには彼に尻軽とでも考えて貰わなくちゃいけなかったの。他の男になんて抱かれてないのよ、貴女だけ、特別だった。
慣れたように振る舞って、気のないように微笑んで、余裕を崩さないように虚勢を張って、悲しみは全部化粧と声に隠すの。

だって貴女に必要なのは後腐れなく別れられるような、温もりだけを与えてくれる易しい女

ね、簡単でしょう?

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