ややこしい人、だと思った。
それは私の彼に対する第一印象。








ではここで問題です。
以下の条件を満たす人物を答えなさい。


1.いつも寝不足そうである。
2.白熊が好き。
3.睡眠が何よりも大事。
4.北の海(ノースブルー)の出身である。
5.隈が印象的。

(補足)本当は情が深いのに、それを隠そうと躍起になっている。




A.私の好きな人















偽りの花と、偽りの言葉と、偽りの愛で










今日も今日とて、その男は帰って来ない。
ログが溜まるまで3日。
1日目から出掛けた男は、既に3日目になろうかと言うのに一向にその姿を見せない。
哀しいかな、そんな男は私の想い人である。



「名前。キャプテンは?」

「まだ。あんな人、置いてかない?」


マストに登って風に吹かれていたら、ペンギンが現れた。
その目は全てを見透かしたように笑っていて、私は何故だか目を反らした。


きづかないで、このおもいに。


「って言ってもあの人がキャプテンだからなァ。無理な相談だぜ、そりゃ。」

「だよね。…まァた女に引っ掛かってんのかしら。」


じくん、
心の奥の奥が抉られた気がした。
自分の発した言葉でそんな気持ちになるなんて、バカバカしいったらない。


「名前。少し街まで様子見て来てくれねぇか?夜には出たいんでな。」

「…りょ〜かい。」


別にローが気になったからじゃない。
副キャプテンにそんな事を言われたら、断れないから。
ただそれだけ。
















活気のある街だと思った。
そこは全てが色付いていた。
青・赤・黄――、世界の全ての色がそこにある気がした。


「…あ、いた!ロー!」


名前は探し人を見付ければ、声を掛ける。
――と同時に、激しく後悔をした。
彼の右隣には、見知らぬ女性。
どう考えても『その』帰り。

こんな時ほど無駄に通る自分の声を呪った事はない。
ローの顔がこちらを向いて、そして女に何かを告げてこちらへと来る。
そんなやり取りを見てしまうこの目は潰れてしまえば良いと切に願った。
けれども――。
こんな醜い想いには蓋をする。
それはローの側にいる為に、学んだ自己防衛本能である。
想いを出さなければ、秘めているだけならば、許されると知っていた。


「名前。俺を迎えに来たのか?」

「3日経ったのよ。ローがいないと出発出来ないじゃない。」

「あァ。もうそんなに経ったか。てっきり妬いて来たのかと思ったぜ。」


ニヤリと口角が上がる、その顔に酷く苛立った。
彼は何も知らないが故に残酷だ。


「――そんな訳ないでしょ。自惚れないで。」





















上記の文を読んで、以下の問いに答えよ。

Q1.男は何故3日も帰って来なかったのか。
A:女にヤキモチを妬かせる為。最も成功した試しは無し。

Q2.彼と彼女の関係は。
A:幼馴染 兼 海賊団の船長と船員。

Q3.女の気持ちに男は気付いているのか。
A:何をしても見向きをしてくれないので、恋愛感情はないと思っている。

Q4.男は女をどう思っているのか。



















――愛している、











この話で一番愚かなのは、(俺)(私)であると言う真実。


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