「バカ船長」


久々の陸地。
久々のショッピング。
いつもならウキウキしすぎて、スキップしてるところなんだけど今日は酷く気が沈んでいる。

何でかって?あれだよ。アレ。

女に囲まれた赤髪がいけないのよ。


だから、バカ船長と叫んで船に戻って端っこで拗ねてます。


ぎゅーと膝を抱き寄せて座ってると上から影が落ちてきた。


「バカ船長」


さっきより小さい声で言うと、シャンクスは困ったように笑う。


「機嫌は直らないか?」
「直らないよ」


つっけんどに言葉を返すと、そうかと言って立ち去ろうとする。



だから私は思わずあいつの腕を掴んだ。


「置いてかないでよ」


4.やっと素直になれたからで、


きっと顔真っ赤だ。恥ずかしいと思いながらもシャンクスをジッと見ていると、こいつは嬉しそうに笑って私を抱き締めた。




(C)確かに恋だった
http://85.xmbs.jp/utis/『僕がきみの手を5題』


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