「バカ船長」
久々の陸地。
久々のショッピング。
いつもならウキウキしすぎて、スキップしてるところなんだけど今日は酷く気が沈んでいる。
何でかって?あれだよ。アレ。
女に囲まれた赤髪がいけないのよ。
だから、バカ船長と叫んで船に戻って端っこで拗ねてます。
ぎゅーと膝を抱き寄せて座ってると上から影が落ちてきた。
「バカ船長」
さっきより小さい声で言うと、シャンクスは困ったように笑う。
「機嫌は直らないか?」
「直らないよ」
つっけんどに言葉を返すと、そうかと言って立ち去ろうとする。
だから私は思わずあいつの腕を掴んだ。
「置いてかないでよ」
4.やっと素直になれたからで、
きっと顔真っ赤だ。恥ずかしいと思いながらもシャンクスをジッと見ていると、こいつは嬉しそうに笑って私を抱き締めた。
(C)確かに恋だった
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