「兵助は美人さんだ。」
「とうとう…頭までおかしくなったか。」
「ちょっと、そこ普通は疑問系だと思うよ、私。」


学校の長い廊下を先生に頼まれたプリント束を持ち、幼馴染みの兵助とクラスまでダラダラ歩いている。

唐突に三郎と先日話していたことを思い出した私は、唐突「美人さん」と言ってみたら、冷たくあしらわれた。


なんだよ、少し美人だからって人見下すのよくないぞ!!


ぶぅーと頬を膨らませ拗ねた頃、暇そうな三郎君が現れた。

まぁ、なんて良いタイミング。


「ヘイ、暇そうな三郎君、あとで非常食わけてあげるから、プリント半分持ってくれ」
「プリッツサラダ味一袋ってところだな」


半分と言わず全部持ってくれた三郎は、何気なく優しくて、女子にモテるのが納得できた。
なぜ私が今朝プリッツサラダ味を買って鞄に入れているかを知っているのかは、この際水に流してやろう(どうせ今日も私の鞄漁って発見したんだろう)。


そんなやり取りをしていたら黙ってしまった兵助を心配して三郎と顔を覗きこんでやると、綺麗な顔をムッとさせていた。


「三郎は、○○に甘い」
「なんだ?兵助は機嫌がやたらと悪いな」


ふいっと顔をそらす兵助がなんか可愛くて、嫉妬か?嫉妬だろ?と二人してからかってみたら、五月蝿いと拳骨喰らった。





仲間はずれで寂しかったんだろ?





三郎と私で兵助の左右を挟んで廊下を進めば、機嫌を直した兵助がそっと私に近づいた。





…後書き……

1つが室町で、シリアス擬きだったので久々知は現パロで書いてみました。

相変わらずの短さで申し訳ないですが、感謝の気持ちだけはいっぱいいっぱい詰め込ませていただきました!


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