大嫌いだ。
大嫌いだ。大嫌いだ。
なんど大嫌いを並べても嫌いになれないこのもどかしさが頭に来る。
私の誕生日は二人で祝おうと約束したから、友達の誘いを断ったのに、士郎は私の元に来なかった。
朝からおしゃれして待ってたのに、日付が変わった今になっても、彼奴は来ないし、メール一つもよこさない。
来たメールと言えば、友達からのお祝いメールと士郎の浮気を知らせるメール。
メガネに頼んで彼奴がどこにいるか探してもらった結果が"知らない女と遊んでた"と言う最悪な事実って笑えるよね。彼奴が事故にでもあったのかと心配した私がバカだった。
怒りをぶちまけるようにじっと見ていた携帯を投げ飛ばした頃、彼奴はやっと私の目の前に現れた。
最悪
「別れよう。」
私の言葉に彼は笑って、無理だよと言った。
なんで?と聞いたら、○○は僕の事が大好きだから。と答えた。
「最悪」
士郎が言った通り私がこいつを大好きな事がか
別れられなかった事がか
言い返せなかった事がか、
手ぶらで来た彼がか、
言った私もその言葉の意味理由がわからなかった。
(君は僕から離れられない。)
bkm