たまに、全部嘘ならいいと思うときがあるんだ。
楽しみにしていたケーキを食べられちゃったとか、
気に入ってた服に珈琲こぼして、染み作っちゃったとか、
大切な宝物をなくしちゃったとか。
全部嘘ならいいと思う。
でも、これほど望んだことはない…全部嘘ならいいとこれほど願ったことはない。
「エース、帰ってきて…」
貴方がいない世界なんて、そんなの嘘でいい。
色の無い世界にポツンといるみたいな、虚無感…。
「嘘であって…嘘、嘘、嘘。」
声がかれるほど泣いたことも、
焼けつくような胸の痛みも、
貴方がいない喪失感もすべて…嘘であってと、そう思わずにはいれない。
貴方がいない世界なんて、無意味だわ。
嘘の世界
なんて不愉快な世界でしょう。