「ねぇ、シャンクス。」
隣に立ってる片腕の男に寄りかかりながら私はぼーと海を眺める。ちょうどいいスピードで変わっていく青の世界に、私はただただ感動する。
船は、黙って海を走って、私は黙って連れてかれる。
「どうした?」
「どうもしないの。」
「そうか」
「そうよ。」
どうもしないのは確かだけど、どうしようもなく寂しいのも確か。
この青の世界に比べたらなんて小さい私なのかしら。なんか、寂しくなる。
「なぁ、○○」
「なに?」
「俺はいつでも横にいるよ。」
私の寂しさを汲み取ってくれてなのか、シャンクスが優しく私に言った。
広い世界の小さな者
無力な小人は手を繋いで世界を渡る。