「シリウスは犬です。」
「はっ?」


いつもより低い声にちょっと怖かったけど、本音だから取り止めません。


「常発情中のオス犬です。」

怖さからじゃなく悲しさから、涙が溢れた。


「私は付き合ってられないので、他の女の子達のとこにいけばいいです」


浮気されたという事実が悲しかった。何人も何人も…私より可愛い子達に手を出してきた彼に、私はもう耐えられなかった。


「さよならです。」


さっきから無言のシリウスにこれ以上なんて言えばいいのか分からなくて、私はその場から立ち去った。





ずるい彼





「ふざけるな。お前みたいな良い女手放すかっ」
「ふざけないで、都合の良い彼女なんて懲り懲りよ」

そう叫びながらも、シリウスに抱き締められたら動けなくなった。
本当に都合の良い女だな私。


「本気で好きなのは○○だから。」
「うん。」
「それだけはほんとだから、」
「うん。でも、もう疲れた」
「浮気しねぇから、もう。」
「わかった、今回だけ信じる」
「わりぃ」
「もういいから、」

キスをしろと一つ要求しとく。



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bkm
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