ねぇ、どうすればいいんだろう。
大好きな、
大好きなあの人は、私の手の届かないところに行ってしまったような、そんな感じがしてしまうの。


「蔵、お疲れさま」
「負けてもうたけどな…○○に優勝したところ見てもらいたかったわ。」
「あはは、残念。」


全国大会から帰ってきた蔵は、疲れてるだろうに私に会いに来た。それは凄く嬉しいことで幸せなことなのに、どうしてだろうか素直に喜べない。


「○○、なんか嫌やったか?悲しそうな顔しとるで。」
「あっ…ううん。何でもない」


無理に笑顔を作ったら蔵は、悲しそうな顔をした。それが悲しくて私も悲しそうな顔に戻ったと思う。


「嫌いになったか?」
「違うの」
「…。」
「私の手の届かない所に蔵が行っちゃうみたいで凄く不安だった。」
「○○、」
「そう思ったら凄く、凄く悲しくて怖くて」
「○○、
いつでもそばにいるやないか…な?」


分かってるけどぬぐえない不安。
手に届く範囲に貴方がいる安心感。





それは、愛ゆえに





(好きすぎて、愛しすぎて…不安が絶えない)












「し〜ら〜い〜し〜っ」
「なんや?そんなに大声で呼ばんでも聞こえるで?」
「だって、大きい声出さんと蔵のファンが寄ってくるやろ?そんなんウチ見たくない」
「なんや?嫉妬。」
「嫉妬。そうや、嫉妬や」
「ずいぶん堂々と言うな…」
「言わんと伝わらないやろ?言わんより言った方がええやん」
「そりゃそうやな。なら、好きやで○○」
「ほんま蔵のそういうとこ好きやわっ」





バカップル





「少しは周りのこと考えてくれへん?」
「「なんや?羨ましいか謙也」」
「ほっといてくれ!!」












「ほんまに可愛ええな金ちゃんは」
「○○は金ちゃんが好きやな」
「蔵のことも大好きやで!!」





可愛い弟君





「わい、二人が大好きや!!」
「「そか、」」


人懐っこい笑顔の金ちゃんの頭をがしがしと撫でる蔵の横で、そんな二人を見てるのがやっぱウチは好きやな。


「なぁ〜腹減った」
「どっか行く?」
「そやな、行き着け行くか」
「「賛成っ」」
可愛い弟みたいな金ちゃんに甘いウチら。












「白石くん、白石くん。さっきの可愛子ちゃんは誰かな?」
「この前相談乗ってったらお礼にってコレくれたんや」
「なに?私がいない所で仲良く話してたの?」
「いや、だからな」
「やだぁ、○○ちゃん頭に来て蔵の大切なラケットポッキリ折っちゃいたい気分だわ」
「まっ、それは、あかんて」
「なら……白状しなさい!!」





だって、好きだから。





「いや、謙也に告白したいからセッティング頼まれただけやって」
「…………なんだ。よかった」
「ふぅ、」
「何で最初っから言ってくれなかったの?」
「そやな、なんでやろ?」
「やっぱり疚しいことあるんでしょ!!」
「違うって、誤解やぁっ!!!」











あかる様、遅くなってしかもこのクオリティとは情けないです…すいません。

相互ありがとうございます。


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bkm
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