世界は、いつでも白と黒を決めたがるもんだ。灰色みてーな中途半端者をいつも追い出そうとする。
俺の居場所ってのはいったいどこにあるんだろうな。
-ドンドン
だれだー?居留守するぞー。
-ガラガラ
不法侵入者から鈍くらい巻き上げられるんだっけ?
「おい、よろず屋」
あー、テメーかよ。巻き上げようとしたら巻き上げられそうな奴が来たな。
「あー?今日は休みだバカヤロー。その紙が目に入らねーのか?」
「わからねーよ。室内に貼ってあんだろ。どうやって分かれってんだ!!」
いやいや、わかってくれよ。
なんか…ほら、なんかの電波とかありそうじゃんかお前。瞳孔開きっぱだし、なんか透視とかできそうだしよ。
あっ…白と黒かちょうど良いじゃねーか。見事に白と黒だ。髪的にも服的にもよ。
はぁ、何でだろうな。俺とお前はどっちかってっと敵同士なのによ。何でこんなに仲良くやってんだろうな。
何でこんなときに神楽と新八はいないんだ?こいつと二人っきりかよ。
変な気分だ。
「なぁ、」
「あっ?」
「何で俺、中途半端やってんだろ……」
「はっ?」
「白か黒かつけんだったら、………」
お前の色の方がいい。
最後まで言っちまっていいのか?
あぁ、どこまでも中途半端だ。
お前はこんな俺の傍にいつまでいてくれんだ?
世界を二つに分けるんなら、お前色に染まりたい。
(で、用はなんだ?)
(……別にねーよ)