世界なんて滅べばいい。
下らなく
汚く
荒んだ
こんな世界、
壊れてしまえ。
大洪水の時のように。
神様
私は、貧階層の女だ。
大通りを我が物顔で歩くやつらにバカにされ、飲まず食わずが続いてもしぶとく生きている。
社会を憎み、世界を憎み、すべてを憎んで生きている汚い女。
死んでしまえばいいのに、生存の本能が邪魔をする。
「大変そうじゃな」
「誰さ、小綺麗なかっこの奴が来る所じゃないよ。」
「昔はこう言うところに住んでたんじゃ。懐かしくてのう」
自慢なら帰れ。
むしろ消えろ。
邪魔だ。
「酷い言われようだのう」
何言ってんだ、私は何にも言ってないぞ。
そもそも、誰だこいつは。
「ワイズリー」
「は?」
「ワイズリーと言う、○○」
なんでわたしの名前を知ってるんだ。
なんで思ったことに対して回答が来る?
「心が読めるからじゃ」
「何、人間じゃないってか?」
「そうじゃな、」
天使か?神か?悪魔か?
なんでもまぁいいさ。
どうでもいいさ。
「怖くないのか?」
「何が怖いのさ?」
「面白い女じゃな。わしは世界に終焉をもたらそうとしておるのに。」
「素敵だね。わたしは、賛成だよ」
壊れてしまえばいい。消えてしまえばいい。こんな世界。
それこそ私にとって神さ。
「なら、○○も終焉に荷担するかの?」
「終焉…………いいよ、使われてやるよ。」
私が、私の手が、終焉に力を貸せるなんてなんて幸せだろう。
「そうじゃの、教団に潜り込んで何人か優秀なのを殺してもらおうか。特にエクソシストをのう」
「その代わり、終焉にちゃんと導いてよ。」
私が望むもの。
恋い焦がれるもの。
世界の終わり、終焉の日。そのためたら、この命捧げよう。
学無しヒロインなのになぜ大洪水を知っているのか…むっ矛盾してごめんなさい。