「あっ、元気だった?メール見たわよ。終わったのね。」
「うん。あのね、お願いがあって……」
「もう少し日本に居たくなっちゃったとか?」
「うん。わかってた?」
「連絡薄になった辺りから、居心地良くなっちゃったんだなって思ってたわ。
まぁ、私としてもお願いがあってね…むしろ仕事?」
仕事?
どうやら事情は察していたようで、本の少しの会話で日本の滞在許可をもらった私は、ボスの一言に首を横にした。
なぜ仕事と言う単語が飛び出すんだろう。
日本で"人探し屋"の名前を知ってる者なんてほとんどいないはずなのに。
日本での仕事だって、依頼者が日本人なんて事なかったし。
日本で何かあったのかな?
「A君の世話係をね、頼まれてくれない?」
「なんか、○○を追って行った後日本のアニメ気に入っちゃったみたいで、当分そっちにいる予定だったみたいなのよ。仲直りしたみたいだしちょうど良いでしょ?」
「えっ…ちょっと…」
「まぁ、日本支部って事で、バイトしながら日本での捜索に協力してね。じゃね、」
私の意見は総無視で、電話を切ったボスに歯軋りしたが、ボス命令に逆らえるわけもなく、
逆らったら日本から呼び戻されてしまうかもしれないし、
嫌な仕事でもないから諦めることにした。
「はぁ…何でいつもこんなに展開がめちゃくちゃしてるんだろ…」
きっと、日本だからだ。
根拠の内理由を立てて納得することにする。