二人が目覚めてから目まぐるしかった。
セルティは、帝人君探しに行き、
静雄の不謹慎な発言で杏里ちゃんは飛び出していったし、それを新羅が追って、静雄も出ていき、なんだかお留守番状態の私。
「私…いつまで逃げてるんだろう…わたしから」
みんなが居なくなった広い部屋にポツリと座る私は、孤独に包まれている。
「私があの子を怖がるのは…あの子が私にそっくり過ぎるから…あの子が、昔の私にそっくりだから…」
広がる闇に囚われ浮き上がれなかった昔の私。
またあの闇に戻ることが恐ろしい。
私は、あの子が恐ろしい訳じゃない。
「あの子を言い訳に…同情引いてるだけ。闇が怖い。」
ひとりぼっちの部屋に独り言が響く。