「あれ?今日早いね。」
夜の町は危ないからと、いつもサイモンより早く帰らされる私は、いつものようにまっすぐ帰ってきた。
そうしたら、いつもは会わない人に玄関出であった。
「おう」
バーテン服の兄ちゃんは、コンビニ袋をぶら下げている。夕飯か…そう思いながら昼の事を思い出した。
たまたま、上司(のトムさんとか言う人)とマックにいた静雄を見かけた時の事をね。
「昼マックにいたよね?見かけたの…トムさんだっけ?上司の人は気づいてたみたいだけど」
「いたな(あぁ、だからトムさん○○の話ふったのか。)」
「まさか、夕飯もそんなものにするの?」
「そんなものってよ」
「少しはまともなもの食べないと、内側から病気になるわよ」
「それは困るな。」
なんだか本気で悩みだしたところを見ると、自販機を軽々投げつけるやつとは思えない。(いまだに根に持ってるんだから!!)
「簡単なの作ってあげるから、まってて?」
このままじゃらちが明かないから、私は自室に入っていった。
風通りの良い壁を使えば、簡単に静雄に料理を運んでやれるから、私の部屋で作ってしまおうと考えて。