「高校生なんだ。」
あの危険地帯から脱した私は、私を助けてくれた少年達とソフトクリームを食べていた。
「それで、帝人君は平気なの?」
私含む二人は、体力に自信があるらしく、普通な帝人君は、息を切らしてへばっていた。(本当に大丈夫なの?)
「あぁ、こいつはそのうち復活するから…それよりお姉さんどっか遊びにいかない?」
人懐っこそうな外見そのものの正臣の性格に苦笑していたら、杏里ちゃんと目が合ってまた笑った。
「私、さっきも言ったけどさ、こっちに…むしろ日本に来たばっかりなの。だから、ここら辺の事情全く知らなくてさ…」
「(むしろ日本って何?外人?外人さん?日本語うまくねぇ?)フフフ…ならばこの正臣様が教えて差し上げましょう。まずは、近づかない方が得な人から!!」
何度も説明したのだろう、やけに話慣れてる。(なんなんの?この全身から染み出るような自信は…)
「かいつまんで話すと…
まずは、サイモン。まぁ、何もしなきゃ良い奴だから平気だろ。
つぎは、折原臨也、あいつはヤバイ。絶対近づいちゃダメだ。あとは…さっきの」
「平和島静雄。名前覚えちゃった。」
「そうそう、池袋最凶の喧嘩人形と恐れられてる。とにかくの近づいたらダメだ。そうそう…あとは、オ・レ。惚れちゃうだろ?惚れちゃうだろ?オレに近づいてやけどしちゃうだろ?」
「はいはい。わかったから落ち着いてよ…」
テンションがやたら高い正臣に手を焼いていたら、帝人がひっぺがしてくれた。(こうも慣れてるところを見ると日常茶飯事なんだろう。)
「ねぇ、他にも聞かせてよ?」
それから日がくれるまで下らない話をして笑い、ソフトクリームを食べながら笑い、楽しい時間を過ごした。
私は、日本ではじめての友達を見つけたのだった。