つまらない。
つまらない、つまらない。
ぶすくれたって、拗ねたって、今の彼は私を見てくれない。
可愛らしく無邪気な一年坊の面倒見ているんだもの、仕方ないのだけど、
私としてはよろしくない。
「はぁ、」
小さく息を出して、マネージャーに紛れてドリンクを作る。
けど、私はサッカー部のマネージャーじゃないんだよね。
じゃあ、何かって?私は太一の恋人よ。
文句言うなら、さっさと帰れって?
そんなこと言わないでよ、大好きな人がいて、楽しそうにサッカーやってるからその姿を見たくて来てるの。邪魔はしてないつもりよ。だから、ほっといて。
「むぅ…」
だから、彼が後輩の面倒を見てサッカーをやらず私を構ってくれないこういう時間は大嫌い。サッカーやってる時間は、サッカーに集中してるから別に嫉妬することないけど…後輩の面倒見てるときは、やっぱり嫉妬しちゃう。
だからさ、「なまえもやらないか?」とサッカーの基礎連の御誘いが来たとき、つっけんどんに「やらない。」と言ってしまった。
こんなんだから、太一に呆れられちゃうし、一年に怖がられちゃうんだよね。
けど、大好きな太一が取られちゃう気がして凄く凄く嫌だから、やっぱりしかめっ面しちゃう。
「何か用でもあるの、松風?」
しかめっ面のまま隣に来た松風に声をかけると、ビクッとして、おずおずと口を開いた。
「一緒に、サッカーしませんか?」
と、可愛らしく呟く。ちゃっとキュンとしたけと、私はしかめっ面で
「誰に無理やり言わされたの?」
と返した。そうしたら、松風はじーと私を見ながら
「言わされてません…なんだか、やりたそうだったから、」
と、なまいきに言い返す。
「バカ言わないでよ。さっき太一に言われて断ったばかりでしょ。」
「でも、寂しそうだったから、」
はい。とサッカーボールにが突きつけられて、戸惑ったら、
太一が私の後ろからボールを受け取って、「始めるぞ」と言った。
待ち時間。
「何を勝手に、」
「まったくお前は、素直じゃないんだから」
「うるさいし、」
文句言いつつ、私は嬉しくて笑った。
(あっ、先輩が笑った。)
(珍しいから写真撮った)
(茜、私にそれちょうだい。)
…後書き……
遅くなりました。こんにちわ室間様!!
私の書く小説を気に入ってくださったようでとっても嬉しいです´ω`#
素直に慣れないヒロイン楽しく書かせてもらいました!いい感じに素直に慣れないヒロインになりましたかね?ちょっと嫉妬深い子になっちゃいましたがそんな彼女をちゃんと解ってくれて、とっても世話焼きな三国君になってもらいました。
長くなりましたが、気に入っていただければ嬉しいです。次の機会も時間が合いましたら企画に参加頂けたら嬉しいです。