「三郎、ブッシュドノエルできたよ。」
甘党の三郎のために○○お姉さん朝から頑張った!朝からだるい体を起こして一生懸命作った甲斐あって中々のできである。食卓で飾り付けていた私の一言にキッチンから顔を出した三郎が、
「飯もできたぞ」
と、こんがり焼けたチキンを見せてきた。
よし三郎の料理もできたし、クリスマス祝うぞ!!
(あっ、酒は無しな)
(そんなっ、殺生な!!)
クリスマス
「ふぅ、三郎とクリスマスできるなんて夢みたい。」
おいしい料理とミネラルウォーターを口にしながら思ったことをぽろりと呟いた。まぁさ、三郎が横にいる事態がすごい奇跡なんだがね。
「大袈裟。」
と言いつつも顔を赤らめる三郎は、既にケーキにがっついてる。
好きだね…甘いの。
「そうそうせっかくクリスマス一緒に過ごすんで クリスマスプレゼントにこんなの用意してみました。」
三郎がやりたがってたゲームです。じゃーん。と見せると、三郎の目が輝いた。ふっ、なんだかんだ言ってもまだまだ子供だな。
「気に入った?」
「あぁ、○○、大好きだ!!」
「嬉しいぞこのやろうっ」
大好きだと言いながら思いっきりのしかかってこられたものだから、押し倒された見たいな感じに抱き締められたが、きっと無意識だから許そう。きっと無意識。
「でも私なにも用意していない…」
「ふむ、別に良いよ気にしなくて」
のしかかられたまましょんぼりしながら甘えてくる三郎さんがあんまりにも可愛くて私めちゃくちゃ甘やかしたくなってきた。自由な右手で優しく頭をなでてやれば嬉しそうにすり寄ってきた。
「返せないのは、嫌だ…」
「えっとじゃあ、三郎ってことで。」
「えっ…」
あれ?私まずいこと言った?三郎がいるだけで素敵なプレゼントだって意味だったんですけど…
「それは良い考えだ…」
存分に味わってもらおうと不適に笑いながら服のなかに手を突っ込んでくる三郎に、しまったやってしまったと今さら後悔。
「三郎たんまだっ!!」
「ダメ」
くそ、子供と思ってなめていた。
三郎は、やっぱり男の子だった。