アニメ出演記念その2
※サブマスアニメ出演記念と称したただの管理人による感想です。
夢主とサブマスがアニメを見たら、という設定ですのでメタ発言をしておりますのでご注意下さい。
会話だけで話が進む形式を取っています。
風を切る音が私の耳元で轟音のように鳴り響く。
背後ではシビルドンが放電し続けているおかげで熱と光の閃光が弾ける。
私は身動きすらできず、ただひたすら必死の思いで背の高いノボリさんの背中にしがみつく。
「…ノボリさん。」
「どうなさいました?なまえ様。」
この鳴り響く轟音に声がかき消されぬよう、思い切り息を吸い込み叫ぶように言った。
「想像を絶する速度に耳がちぎれそうです!」
暗い地下鉄の中、風を切りながら私たちはトロッコで爆走中です。
9月15日のこと。
ポケアニ1時間スぺシャルの放送を見ていたなまえの「トロッコ楽しそう。」という発言からすべては始まった。
「そうでございますか?わたくしにはまだ生温い速度ですが…。」
「早すぎです!色んなものが飛ばされそうです!それにノボリさんだって真っ向から風にぶつかって、大丈夫なんですか?」
「なれたものです。」
「ちゃんと仕事してる?ノボリさん…。(妙にトロッコ使いなれてるし…。)」
「本日は休日ですので、お気になさらず。」
「まさかサブウェイマスターが休日にトロッコ乗って地下鉄で遊んでるとは思いもしないでしょうね…ずっと気になってたんですけど、この速度でなんでノボリさんの帽子飛ばされないんですか?」
「この先急カーブがございます。お気をつけ下さい。」
「!? ギャアー!カーブきつい!!」
恐ろしいことにノボリは速度を落とさずそのまま急カーブを曲がるという、安全運転を心がけるべき車掌にはあってはならない暴挙にでた。
人の背中にしがみついているだけのなまえはあわや振り落とされそうになるが、ノボリが後ろ手になまえを支えたので事なきを得る。
「死ぬかと…思った…!」
「危ないところでしたね、なまえ様。」
「だったら私に手すり持たせて下さい!もっと端によって下さいよ!」
「わたくしにお掴まりになれば問題ございません。」
「問題だらけですよ!まったく…話戻りますけど、ノボリさんの帽子ってどうなってるんで…」
「急カーブですなまえ様。」
「わかりましたもう聞きませんんん!!」
その時。
なまえは風を切る音とともに微かなクダリの声に気がついた。
音源を辿って耳をすますと、ノボリの腰に差しているインカムからだ。
「あのー…インカムからクダリさんの声がするんですけど。出なくていいんですか?」
「気のせいです。」
「確認する素振りぐらいしましょうよ…しょうがないな。」
仕方ないのでなまえは腰に差しているインカムを取り外そうとノボリのコートを捲った。
車掌らしく、前方確認のため真っ直ぐ前を見ていたノボリが驚いて背後を振り返る。
「なまえ様、そんな大胆な!」
「いやいや、捲ってるのコートなんで。スカート捲られた女の子みたいな反応されても…。」
頬を赤らめるノボリの反応にさすがのなまえもどん引きしていると、「なになに今どんな状況!?」というコートに隠れていたクダリの声が鮮明に聞こえてきた。
「インカムを外そうとノボリさんのコートを捲っただけなんで、クダリさんが想像してるような面白いことはないですよ…。」
「え!コート捲ったの!?やだなまえってば大胆!」
「え!?サブウェイ業界ではコート捲るのって恥ずかしいことなんですか!?…い、いや、話がややこしくなるから今は置いといて…ノボリさんに何か連絡ですか?」
「あ、そうだった。ノボリ!なに勝手に僕のシビルドン持ってってるの!返してよ!」
「なまえ様のためです。それくらい我慢なさい。」
「ぇえ!?勝手に借り出したんですかノボリさん!?」
「いつものことです。」
「いつもトロッコで遊んでるんですか!?だからシビルドンの放電で加速すること知ってたのか…。」
「今回の事件でノボリってあんま役に立たなかったよね。郵便車両の路線に気付いたのもATOの復旧も僕がしたし、終盤ではノボリを諭してたし。」
「言いがかりはやめて下さいまし。わたくしの仕事ぶりが映し出されていなかっただけのことです。それにトロッコにシビルドンの放電を提案したのはわたくしでございましょう?」
「(また不毛な争いを…。)一番活躍したのは名探偵ぶりを発揮したデントさんじゃないですか?」
「だれそれ。」
「どちら様ですか?」
「メトロコンベンションで知り合ったって言ってたじゃないですか…。」
「そんなことより!もっと加速させましょうなまえ様!シビルドンが本気を出せば今の2倍の速度がたたき出せますよ!!」
「な、なに言ってんですかルールを守って安全運転は!?」
相変わらず無表情のノボリだが彼をよく知る人間が見ればわかるだろう…バトル時のテンションの高いノボリがそこにいた。
危険を察知したなまえはインカムを握る手に力が入る。
「助けて下さいクダリさん!」
「僕、頑張って働いてるのにノボリとトロッコで遊んで。ズルイ!(ぼりぼりムシャムシャ)」
「今お昼の時間じゃないですよね?おやつ食べてますよね、仕事中に。」
「じゃあ今度僕とトロッコで駆け落ちして!」
「あなたのお兄さんが刃物持って追いかけてくるので遠慮します。」
「残念ですがクダリ、なまえ様はわたくしと絶賛愛の逃避行中なのでそれは叶いません。」
「行き着く先はカナワタウンですけどいいんですか?」
「カナワタウンであろうと、シビルドンの腹の中であろうと、なまえ様さえいて下されば何処でも構いません。」
「シビルドンの腹の中は勘弁して下さい。」
「死んでも尚、わたくしをあなた様の傍に置いて下さいまし。」
「ノボリさん…嬉しいけど、この高鳴る鼓動はときめきからなのか恐怖心からなのかわからなくて苦しいです。」
「ストーカーより性質が悪いね!」
「それでは、目指すは駆け落ち!出 発 進 行ー!!」
「やっぱり加速するの!?もしかしてノボリさんてスピード狂ぉぉぉぉぉ!?」
シビルドンの放つ全力の放電によってトロッコは更に加速し、なまえの絶叫が地下鉄内を木霊した…。
11.9.27
トロッコで爆走の場面を見て二人の帽子が飛ばされないことに疑問を持ったのは私だけではないはずと信じたい。
公式で帽子の下が披露される日はこないものか…そして彼らの眉毛の有無はいかに…。
ようやく完成いたしました!
放送からかなりの時間をかけてしまってすみません;
更新日記にも書きましたが、クダリが笑ってくれて良かったです^^
ノボリさんは「なんですって!」のセリフが妙に印象的です…2回くらい言ってたのかな?
それにしてもデントさんの活躍っぷりはすごいですね。
メトロソムリエにサブウェイコンベンション…私も参加したい。
1時間スペシャルでサブマスに活躍の場を与えてくれたということは、スタッフさん的にかなりご贔屓にしていらっしゃるのでしょうか?
そしたら今後の活躍にも期待できますね。
ですがカミツレさんがプリプリしている映像に全て持ってかれました。
なにあれかわいい…!
取り巻きの女の子達に混じって私もキャーキャー言いたい…!
こんな小説にもなっていない代物ですが、ここまで読んでいただきありがとうございました^^
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[mokuji]
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